観劇「秀山祭九月大歌舞伎」(2010年9月・新橋演舞場)
2010年09月21日 (火) | 編集 |
こんばんは、熊猫屋です。

勢い余って本屋で「鬼平犯科帳」の原作第1巻を買って読んでいたら、
思いの外面白くて半分→「啞の十蔵」「本所・桜屋敷」「血頭の丹兵衛」「浅草・御厩河岸」まで一気読みしちまいました。


池波正太郎エッセイファンではございますが、時代小説をまともに読んでなかったのです^^;
読みだしたらきっと嫌いではないんだろうなとは予感していたのですが、
これがまた・・・・かなりツボにはまりそうな(笑)。
池波さんの文体と相性がいいのかしら・・・・サクサク読めます。

主役の鬼平こと長谷川平蔵のみならず、人物の魅力がにじみ出ていて素晴らしい。
簡単に善だ悪だとスパッと割り切れない人間模様もある意味テレビ時代劇よりじわ~っとくる(両方良いけど)。
1話がとても短いので、寝る前のお楽しみにも丁度良い。
最近小説を読むことがとんと減っていたので、これを機会にと、
全24巻大人買いを決行致しました(笑・古本だけど)
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さて、吉右衛門丈の「秀山祭」を観に行ってきました。
お初新橋演舞場~♪とこれまた若葉マーク丸出しで。
演舞場に行く前に、ちと歌舞伎座があった場所もチラ見したんですけどね、
あの面影は既に無くなっておりました(寂)。

演舞場では、素朴な中身も好きだが外側の缶も素敵な資生堂パーラーの「花椿ビスケット」の白缶と、
新橋演舞場の座紋が入りの、白あんが美味な「雪月花」を購入。
今回の土産はこの二つだけだ(両方ともめっちゃ美味しい♪)
圧巻の歌舞伎座のお土産屋の風景とは違い、こぢんまりな新橋演舞場。
でも、私には即決で迷わなくてすむからこれでもいいなぁ~美味しいお菓子もあるし(笑)。

今回の観劇は、結論から言うと観に行って大満足。
舞踊も素敵だったし、芝居二本「沼津」も「荒川の佐吉」もじぃぃ~んと泣けた(TωT)

「沼津」の冒頭、桂三丈と歌江丈の旅の夫婦のやりとりがとってもほのぼのとしていて、
のっけからとてもあたたかくて幸せな気持ちに(´▽`)
(あの茶屋の場面、上記お二人に限らず皆さんとってもいいですね。風情があってとても好きです)

吉右衛門丈の十兵衛、歌六丈の雲助平作のやりとりが楽しい。
客席を下りて、上手側の通路を道にみたてて行き、客席の後ろを回って花道を通って舞台に戻ってくるのですが、
吉右衛門丈って前から思っていたのですが・・・・・
こう言うのも失礼かしら^^;と思ったのだけれど、こういうお茶目な演技とか可愛い方ですよね。
時専の鬼平インタビューも全部観たのですが、何か可愛い方だなぁ~と(笑)。
すすす・・・・すみませんっ。それだけ好きなんです。
歌六丈の老人の演技も素晴らしい。よたよたっとした歩き方とか雰囲気が出ていて好きです。
途中、平作の家にてそろった時に、
吉右衛門丈・歌六丈・歌昇丈に、お米役の芝雀丈と共に、
歌六丈と歌昇丈が「播磨屋」に復される旨の口上がありました。
芝居途中に口上ってどうやるのかな?と思っていたのですが、なるほどこのタイミングだと芝居の邪魔にならないし、違和感ないですね。
(その後、何事も無く芝居の続き(笑))
前半が何かと楽しい場面もあっただけに、後半の悲劇が尚更泣かせる。
平作は、自分の命と引き換えに仇の名を十兵衛から聞き出そうとし、
その意図をくんで、お米らが隠れているのを知りつつも告げる十兵衛。
親子の対面が、こんな悲しい結末にっっ!!
思わずハンカチを手に目からダバー。


「荒川の佐吉」も、目から汁が(TωT)。
自分の子供ではない子を一生懸命育て上げたのに、生みの親が悔い改めて子を返してくれと懇願する・・・・
自分は子を手放したくない、しかし子供のためには・・・・と板挟みの主人公。

時代劇映画の阪妻さんの「狐の呉れた赤ん坊」、あるいは近衛十四郎さんの「無法者の虎」とシチュエーションが近いのでダブって思い出しました
(年代的には「荒川の佐吉」の方が早いらしいのですが)
うううっ・・・・この手の話には弱いんだよぅ(涙)。

仁左衛門丈の佐吉がこれまたいいんだなぁ・・・・・男気があって、人情味があり子供のために一生懸命になる佐吉。
生母のお新(福助丈)に返して欲しいと言われて、冗談じゃないと突っぱねる佐吉。
その板挟み状態の心の表現がにじみでるような仁左衛門丈の演技に涙。
またその佐吉に対して、(このまま佐吉の元にいると)盲目の卯之吉がまともな職業にもつけずにいることになることを心配して、子供のためにどちらがいいかと相模屋政五郎(吉右衛門丈)は諭します。
子供は親の人形ではなく人間なんだということを、政五郎から佐吉は気づかされるのですが、
吉右衛門丈のどっしりとした親分の貫禄も素敵です。


いい芝居を二本も(そして舞踊も二本!)も観ることができて大満足。
派手さは無いけれど、こういうじわ~っとくるお芝居大好きです。
観に行って良かったです~^^
さ、次は11月の秋の巡業で地元で歌舞伎です♪(こちらも楽しみぢゃ)


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コメント
この記事へのコメント
こんばんは。
お江戸へ歌舞伎を観に行きはったんですね。
もう何年も歌舞伎を観たことないですが、ボクも昔、「沼津」「荒川の佐吉」観たことあります。
「沼津」は藤十郎はんのお父さんの鴈治郎はんの十兵衛、今の仁左衛門さんのお父さんの仁左衛門さんの平作にお米は扇雀時代の藤十郎はん、すごい顔ぶれでした。
「荒川の佐吉」は孝夫時代の仁左衛門さんでしたが、真山青果だったんで、あんまり熱心に観ていなかったなぁ^^この作品を映画化したのがマキノ雅弘監督、里見浩太郎主演の「神田祭り喧嘩笠」(1960年)ですよね。東映チャンネルで何度か出ました。
2010/09/21(Tue) 23:47 | URL  | 彰吾 #-[ 編集]
うわ~素晴らしい配役ですね。
歌舞伎素人でも、その顔ぶれはすごすぎます!
その配役は、某年の中座と歌舞伎座で上演されたようですね^^
平作を十三世仁左衛門丈は何度か演じていらしゃるようで、う~ん観てみたかったです。
(今回、吉右衛門丈が演じた役を現在の十五世仁左衛門丈が演じた親子共演もあったようですが)
↑歌舞伎on the webで調べてみました^^;
彰吾さんは真山青果作品はあまりご興味がおありにならないですか?
私はまだあまり観ていないので、好き嫌いを言える状態ではないのですが^^;、
今回のはちょっと泣かされました。

「神田祭り喧嘩笠」が「荒川の佐吉」を題材にしているとは、ありがとうございます。
(また一つ勉強になりました)。
まだこの作品は観てないですが、そのうち東映チャンネルにて放送されることを祈願しつつ(笑)。
キャストを見ましたら、色々想像させてくれますね。
里見さんが子供に熱心になるあの佐吉をというのがちょっと正直想像できないのですが(ごめんなさいっ!)
鐘馗の仁兵衛が月形さんとか(映画でもあっけなく殺されちゃうのでしょうか?)
お新が千原しのぶさんとか。
歌舞伎に無い役名もあるので、そこの点はオリジナルが入っているのかしら?
(昨年にもこの作品放送されたようですね。個人的にちと里見さんはあまりツボな俳優さんではないので、
たまにスルーしていたのですが、こういうこともあるのでちゃんと押さえないとダメですね^^;
それにその他の配役で好きなスターさんが出てる場合もあるというのにっ!)
2010/09/22(Wed) 22:16 | URL  | 熊猫屋 #-[ 編集]
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