映画「雪之丞変化 第三部 復讐の剣」(東千代之介版・1954年)
2010年07月03日 (土) | 編集 |
三か月にわたって一部ずつ東映チャンネルで放送された、
東千代之介さん版の「雪之丞変化」も今回が第三部、完結篇です。
三か月は長かったぜ・・・・(笑)
何せ、大川橋蔵さん版の「雪之丞変化」から昭和20年代後半~30年代の東映時代劇に目覚めたくちですんで、
東千代之介さん版があると知ってから、そりゃ~観たいと思ってましたよ。
でも、ソフト化されてないので機会がなかったのですよね。
始めは仇討より
「これは愛憎に重点置いているんでなかろうか???」と、
仇討が成就されるのか心配でしたが(笑)、第三部で完結しましたですよ。
しかも、「おおっ!こう終わるか!」と。
-----------------------------------------
(あらすじ)※東映チャンネルより

数奇な運命を持つ女形役者雪之丞の復讐劇を、多彩な登場人物と息もつかせぬ展開で描いた娯楽時代劇の完結篇。
観客に沸く中村座を舞台に、両親を非業の死に追いやった仇敵と雪之丞の対決の幕が切って落とされる。
雪之丞に恋心を抱く浪路は、同じく密かに雪之丞を慕うお初に拉致される。
闇太郎に救われた浪路だが、お初の口から父・土部三斉の過去の悪業を聞き、絶望する。
一方、雪之丞の正体を知った三斉は、平馬を使って雪之丞を葬ろうとする。
-----------------------------------------
(キャスト)
東千代之介/喜多川千鶴/薄田研二/高千穂ひづる/香川良介/清川荘司/藤村秀夫ほか

-----------------------------------------
(熊猫屋主観入り展開)※注意:思い切りネタバレあり

いよいよ仇討なのですけど、
その前に前回からの続きで雪之丞は平馬に飛び道具を、
浪路はお初に刃物をつきつけられて危機!なところで終了でしたが、
第三部はその続きです。

前回までと同じように、他版との比較にもなるので箇条書きで。

■平馬に飛び道具をつきつけられた雪之丞だが、後をつけてきた闇太郎が出てきて危機一髪
(なんとなく読めてた(笑))
■浪路に刃物をつきつけたお初だが、「お前を殺すにはこんな刃物なんかいらなかったよ」と、
浪路の父・三斎が雪之丞の仇であることをしゃべる
(この版のお初、この先も嫉妬玉出まくりです(笑))
ショックも重なって病の浪路。
■闇太郎の家での雪之丞と闇太郎の前祝い酒盛り(爆)。
■浪路の家に使いの文を出したお初(身体に悪いと言葉では言っても、浪路の嘆願を聞かないあたり、完全に意地悪で^^;;;)
■平馬らが浪路がお初に監禁されているところに迎えに向かうも、闇太郎がかぎつけて浪路を駕籠に乗せて逃がす。
■雪之丞に、敵の娘とはいえ胸を患って長くないんだから会ってやりなよと闇太郎は言うも、
会わぬ雪之丞。
(その直後の舞踊場面、常磐津の「お光狂乱」か?←直前の闇太郎の言葉より推測)
■恨みめらめらの長崎屋。夜、廣海屋を尋ねるが追い払われたが、頭巾姿の雪之丞に三斎のところだとこっそーり。
■三斎の屋敷で三斎と廣海屋と長崎屋大モメ。悪事をバラしてやるー!と鼻息荒い長崎屋に、見捨てないとその場はなだめるが、平馬を差し向けて暗殺しようとする(外道は外道)。
■しかし、闇太郎に救われる長崎屋。「しくじり屋の門倉さん」と、からかわれる平馬。
またもや失敗(笑)←三斎にうその報告をする平馬(おい)
■「長崎屋さん・・・三郎兵衛・・・・この顔に覚えはないかい」と正体を長崎屋に明かす雪之丞!
悪かったと思うなら悪事を残らずしたためて評定所に報告することを長崎屋に約させる。
■「廣海屋次はお前の番だ 松浦屋雪太郎」と書かれた文が投げ込まれる。
三斎と廣海屋、雪之丞=雪太郎であることをここで初めて知る
■芝居小屋場面・・・・千秋楽の日。
ここから先は演目は「京鹿子娘道成寺」か
■桟敷には三斎と廣海屋と平馬・・・・そして下にはお初が暗殺役として・・・・!!!
(いつから三斎らの手下になって落ちたんだ~T▽T)
■坊主に変装の闇太郎らが浪路を芝居小屋にかつぎこむ。咳き込み、弱っている浪路。
■舞台袖の右に平馬、左に闇太郎。闇太郎に気づく平馬。
■お初に暗殺命令をする三斎だが、躊躇しているうちに雪之丞が舞台上で鐘の中に入ったため逸する。
■浪路を追う平馬。
■舞台上では鐘から出てきて蛇体に衣替えした後の雪之丞が。
■追われた浪路が花道に・・・・!!!平馬が連れ戻そうとして、雪之丞が駆けよる。
ここから大乱闘に!!!
(東千代之介版では「観客のいる前で仇討ですよ!!」)
■しかし・・・・蛇体の隈取で戦闘とは・・・・勇ましくコワイっっ(笑)。
↑こういう演出もあったんですねー♪なんかかっこええ!
■闇太郎も加わり、観客はやんやの喝采(あははははは^^;)
■桟敷では恨みの長崎屋が刃物で廣海屋を・・・・・!!!!
(桟敷から刺されて落ちる廣海屋)
■三斎へも長崎屋が!しかも使えのものの伝言で評定所に長崎屋が報告した書状で切腹を命じられることになった三斎
形勢不利になりかけた長崎屋だったが、雪之丞が舞台の小道具を投げて援護、長崎屋は三斎を刺す。
(長崎屋は目明しに捕えられる)

自分の手を直接下さず雪之丞、仇討達成。

父がやられるところを見てしまった浪路は可哀想(;Д;)

■退こうとする平馬らにお初が
「これはお前にくれてやるよ!」と刃物を投げる!!!平馬の背に!!!!
最後の最後でお初さん、みせます(笑))
■観客からは三斎の手下らに座布団が投げ込まれる!(おいおいおいおい・笑)

■花道の上で抱きあい、雪之丞の腕の中で息絶える浪路。
(千代之介さん、かっちょよかったのにそこで愛を語るところで棒読みは・・・・^^;
蛇体のままでラブなシーンの雪之丞(笑))
■浪路の遺骨を持って旅立つ雪之丞。
見送る闇太郎とお初(お初はたぶん、あの浪路の最後の場面で自分が入る隙がないことを悟ったんだろうなぁ)


----------------------------------------‐-
(感想等)
第三部、畳みかけるような怒涛の展開で、第二部までのちょっと愛憎劇重点っぽいところから一転して
雪之丞の計略から「自分の手を直接下さずして仇討成功」まで行くのはスカッ!としましたね。
いやはや、面白かったです。

お初の嫉妬が予想以上に凄かったですけど^^;
(よもやあそこまで嫉妬深い人になろうとは!敵側に一時つくしっ!!)。
逆に、ちょいと第一部と第二部がだれ気味も感じなくはなかったので、
全部まとめると二時間半くらいにはできるのではないかしら?とも。

しかし、芝居や舞踊がふんだんにあるのは三部構成ならではの贅沢ですよねぇ( ̄▽ ̄*)
しかもその芝居をちょっと活かしたような部分があるのも良かったです。
千代之介さんは「デビュー作」なので、ちと棒読みっぽいところはご愛嬌。
芝居の場面でちょっと違和感があるぎこちない動きも、
歌舞伎出身ではないためこれも仕方がないのではないでしょうか。
代わりに、踊りは舞踊御出身なだけあって綺麗でしたしねぇ*^^*
あと女形も違和感がなく、雪之丞の芝居以外の日常場面の所作もよかったですし。


雪之丞に比べて二部までの闇太郎の活躍度が小さいなぁと思ってましたが
(長崎屋に米蔵あけさせるところは別として)
第三部は大活躍でしたね。
この版の闇太郎は終始雪之丞側で、雪之丞をずっと助けてましたね
(お初の暴走を止める役としても(爆笑))

最後の、蛇体(←衣装と隈取)になってからの仇討は、なるほどなぁ~こういう演出があるのかと感心。
かっちょ良くて面白かったです!



さて、最初に申し上げました
「熊猫屋私的暫定《雪之丞変化》順位」の千代之介さん版を入れたものですが、

大川橋蔵さん版>長谷川一夫さん版(1963年版)≒東千代之介さん版>>>美空ひばりさん版>>>>>>>>>>(超えられない壁)>>>タッキー版

でしょうか。
東千代之介さん版は思った以上に面白かったですっ!
しかし、ちょっとこれ難しいのですよね。
2時間以内の短いのから三部構成のからあって、単純に言っていいのかと終わってから思ってしまった熊猫屋です^^;;
(上位三つの扱いが特に難しい)。
皆さんのお好きな「雪之丞変化」はどなたのでしょうか?




スポンサーサイト
テーマ:時代劇
ジャンル:テレビ・ラジオ
コメント
この記事へのコメント
コメントを投稿
URL:
Comment:
Pass:
秘密: 管理者にだけ表示を許可
 
トラックバック
この記事のトラックバックURL
この記事へのトラックバック