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 映画「大喧嘩」(1964年・東映)
2010年06月06日 (日) | 編集 |
橋蔵さんの「大喧嘩」、死屍累々・・・・・( ̄ω ̄;)
東映黄金期時代劇の末期の頃の作品のせいか?、
内容が重い作品ですね。
なんというか・・・・救われない内容で、寂寞とした余韻が残る作品でございます。

監督は錦之助さんの「関の弥太ッぺ」(これも名作ですが)・・・・というより「緋牡丹博徒」「日本侠客伝」などの任侠路線を監督された方と言った方が有名なのでしょうか?
山下耕作監督です。
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(あらすじ)※東映のMovieCircusより
浅間の噴煙を臨む小田井宿の絹市。この縄張りは勝場一家のものだったが、笹島一家の再三の横車に親分の藤兵ヱは遂に喧嘩状を叩きつける。
喧嘩は勝場一家の勝利に終わり、敵方親分の右三治を叩き斬った榛名の秀次郎は旅に出る。
三年後、秀次郎が小田井宿に舞い戻ったのは、絹市の前日。だが街の様相はすっかり変わり果てていた。
というのも赤岩の亀蔵一家が勝場一家の縄張りを狙っていたからだ。
暴力をもって縄張りを荒らし回る赤岩一家。カタギへの迷惑を恐れた藤兵ヱと秀次郎は、いきり立つ子分をなだめ、平和を維持しようとする。
だが、藤兵ヱの兄弟分上州屋仁右ヱ門は、用心棒の三鬼を暗躍させ、両一家の喧嘩の火付け役の黒幕となる。二つの縄張りを掌中に治めようという魂胆だった。そんな中、秀次郎は、行末を誓った恋人のおかよが弟分の伊之助の女房になっていることを知り、愕然とする。
さらに、伊之助は、藤兵ヱに盃を返し、今ではこの辺りを取り締まる目明かしになっていた。心の傷を酒で紛らす秀次郎を赤岩一家の子分たちが襲いかかるが、喧嘩を避けようとする秀次郎は、その子分たちをいなして、追い返す。
だが殺し屋の三鬼の凶刃が一味を襲う。殺しの濡れ衣を晴らそうとするが、欲に目のくらんだ亀蔵には通じなかった。万策尽きた秀次郎は、亀蔵の一人息子の太市を人質として捕らえ、絹市の終わるまで、喧嘩を食い止めようとする。
一方、喧嘩の火付け役に失敗した三鬼は、おかよを捕らえ、亀蔵に引き渡す。絹市を守るために娘のおかよを見殺しにしようとする藤兵ヱ。そして伊之助は単身亀蔵の許を訪れるが、三鬼の手にかかって死ぬ。遂に秀次郎は、藤兵ヱに人質の交換を勧め、売られた喧嘩を買う決意をする。
喧嘩支度に身を固める勝場一家。そんな中、勝場一家からも、赤岩一家からも助っ人を頼まれる仁右ヱ門は、思い通りの成り行きにほくそ笑む。秀次郎たちが喧嘩場に向かった後、仁右ヱ門は三鬼に命じ、病床に臥す藤兵ヱを叩き斬る。喧嘩場は、赤岩一家が圧倒的に強かった。
だが秀次郎の苦肉の策が功を奏し、二つの勢力は均衡を保つ。さらに亀蔵が秀次郎の刀の露と消える。残るは勝場一家7人、赤岩一家13人となった時、手勢を引き連れた仁右ヱ門は三鬼にみな殺しを命じる。だが三鬼の凶刃は、仁右ヱ門を叩き斬り、秀次郎一人を残して全員の息の根を止める。果たして、秀次郎と三鬼の一騎討ちとなるがその結末や如何に!?

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(感想等)

最初、橋蔵さんが出てきた時、久しぶりに見たノーメイク姿だったんで、
不意をつかれました(笑)。
いっぱしのやくざ者(?)になった秀次郎(橋蔵さん)の三年後はしっかりいつものメイクをしたお姿でしたが、
心の準備ができてなかったので、一瞬誰だか気づくのに0.5秒程かかったという(笑・熊猫屋推計)
しかし、まだやくざ者として帰ってくる前と演技がかなり違いまして、
小物っぽい雰囲気を醸し出せるあたり、うまいなと(スターオーラを完全に消してるっ)。
スター演技しかしない(できない?)方もいらっさいますが、結構橋蔵さんは緩急自在ですよ。
そこの点はもちっと評価されてもいいと思うのよ。


あ、きたきた!後に「銭形平次」で盟友となる万七親分こと遠藤さんが”赤岩の亀蔵”役で出てますよ!
(まだこの頃の芸名は遠藤辰雄。映画でも目立っている悪役ですぜ!)
力こそ正義!仁義がなんぼのもんじゃい!な親分の役ですが、
息子には弱いという、いばりんぼながらも端々に小物っぽい雰囲気を漂わせております(笑)。


”松井田の多助”役で西村晃さんが出てますが、見事なやられっぷりです(笑)。
冒頭で一両三分なんぞで助っ人なんてケッて感じですが、
最後の大喧嘩の際、散々あっちこっち日和見で渡ってきたくせに、
勝場一家の秀次郎(橋蔵さん)に助っ人しますぜと三両でホイホイ♪
しかし、最初から金目当てで、喧嘩から逃げようとしたところを丹波さん演じる三鬼に斬!
「貧乏くじひいちまった・・・・だけど俺はあんたを恨んじゃいねぇよ」と、
亀(!)につぶやいて果てますが、血なまぐさい本作において、悪役とはいえお笑いを提供して下さいました(笑)。


元侍の”三鬼剛太郎”役は丹波哲郎さんですが←主役に次ぐ扱い
目立つ役なのに、なんかこー棒立ちっぽく見えるのは私の気のせいでしょうか?^^;
(立ち回りといい)
煙管の持ち方もイマイチだし、ひょっとして時代劇向きではない?(ガタイが日本人離れしていらっしゃいますしね)
やはし丹波さんは現代劇の方が素敵だなぁ~と思います
(キィハンターは大好きですっ!(笑))
しかし、雰囲気で押し切っておられるのは丹波さんらしいというか(ははは)。
この映画を実は熊猫屋、三度観て全体を理解したのですが^^;
この映画の人物は自分達が思うところの正義にのっとって行動している人が何人かいるのですよね。
秀次郎といい、この三鬼といい、かたぎの目明しになった伊之助といい。
三鬼は、妻をやくざ者に強姦された過去があるので、
やくざ者に対して恨みが強い。
「このウジ虫ども」と、勝場・赤岩・上州屋を三つともつぶしてやろうと後ろで動きます。
(上州屋は勝場と赤岩を喧嘩させて両方をつぶし、自分がのしあがろうとした一番汚い裏切り野郎でしたが、結局は三鬼の計略の手の上だったという)。

三鬼は、秀次郎のいい人だったおかつ(十朱幸代さん)を、雨のどさくさに紛れて貞節を奪って女房にした伊之助に対しても容赦なく、
伊之助はかたぎにはなっていたけれども、「他人の女を寝とった」という意味でこれも斬ってしまう。

伊之助は、おかつはやくざ者と一緒にいると幸せになれないという理屈は分かるが、
しかし、いくら好きとはいえ秀次郎がいないドサクサに紛れてあんなこと(笑)ということや、
おめぇたち二人(秀次郎と三鬼)が来てから喧嘩が多くなったと、
宿場を追いだそうとするいい子ちゃん発言に、ズルイやつだなぁ~という小物っぽさも垣間見られましたが、
最期の命をかけておかつを取り戻そうとした心意気は本物。
彼には彼なりの正義があったわけですなぁ。

そして秀次郎は仁義を大切にする男。
命を張ってまでおかつのことを想って果てた伊之助。
「伊之が死んだことでおかよは奪えない伊之の女房となった。
しっかり生きておくんなせぇよ」と、
おかよの元を去ります。

それにしても、丹波さんの演技よりも実は気になったのが、
十朱幸代さん演じるおかよ。
秀次郎の弟分でカタギになった浅井の伊之助と夫婦になっているのだが、元々は秀次郎と誓いあった人。
秀次郎が三年離れている間に、伊之助が横からいただいてしまったのですが^^;
そこまで取り合うような「いい女」に見えない。
いっつも口がポカーン開いていて、表情も乏しく、主体性もなく漂っている感じがして、
橋蔵さんと組んだヒロインの中ではちょっとダメポ・・・・な部類かなぁ。

全体的に重~い雰囲気が終始漂う映画なのですが、
合間合間の余韻とか、外ロケもあるのですが、一部印象付けたい場面において全体真っ黒の背景の中で人物が動く演出は嫌いではありません。

ただ、終盤のそれこそ死屍累々の立ち回り場面はちょっと増長にすぎるかしら?^^;
半分とは言わないが、三分の二くらいの長さでもよかったような。
それだけひっぱることで、ある種の緊迫感とか、追い詰められているようで実は敵方を誘い込んでいる様を見せているのは分かるのですが、
途中から「長いなぁ~おい」と思ってしまいました。
だんだん喧嘩で双方の人数が減っていく様を表現するために必要な時間だったのかもしれませんが。


映画自体は「大好き!」ではありませんが(私が単にやくざ者前面の映画が得意ではないせいもあります)
この寂寞感は後でじわじわっときますですよ。
最後の最後での余韻とかねぇ・・・・去る橋蔵さんの後ろを子供が駆ける様とか・・・・・
好きなところは結構あるのです。
そして、それぞれに自分が信ずる正義があることや、
それを守るために果てる人ありの、
なかなかに渋い展開で、今こそもちっと評価されても良い映画と思いました。

ああそうそう、東映時代劇黄金期終焉の頃の映画のせいか、
今までとちょっと違う面もありましたよね。
特に刀を使用した時、現代ほど派手ではありませんが、
一部刀を合わせた時の「カキン」という音や、刺した時の「ブスッ」という音が入ってましたよ。
現代ほどあからさますぎな音量じゃないのですけどね(笑)。
あと、東映時代劇といえば配役やスタッフの記述は「タテ書き」がデフォルトだったのに、
「横書き」っ!しかも役者名に役名が書かれてねぇ!!!
・・・・・時の終焉をここでも見せられた感じでございました
(´・ω・`)
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テーマ:時代劇
ジャンル:テレビ・ラジオ
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