千石纏(1950年・東横映画)
2010年04月03日 (土) | 編集 |
(あらすじ)※東映チャンネルより
片岡千恵蔵、市川右太衛門の2大スターを主役に、名匠マキノ雅弘監督が描く絢爛の江戸錦絵。「に組」の纒持ち長次と不知火部屋の若手力士浮動山宗吉は互いに江戸随一を誓い合った仲だったが、長次は宗吉を慕って柳橋から出てきた芸者小蔦をめぐり博徒萬五郎との争いに巻き込まれ、片腕を失う。春場所に宗吉は土付かずで勝利したが、長次は最早纒の持てぬ身。しかし折から鳴る早打の鐘に「纒は心で持つのだ」と宗吉に励まされ、飛び出して行くのだった。

<キャスト>
片岡千恵蔵(纏の長次)/市川右太衛門(不動山宗吉)/花柳小菊(小蔦)/喜多川千鶴(木遣節[きやりぶし]の師匠=実はお蘭)/小杉勇(鉄五郎)/月形龍之介(に組の組頭)/大友柳太郎(博打打ちの親分の万五郎)

マキノ雅弘監督
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(感想等)※注意:ネタバレあり
この映画はまだ「東映」の前、「東横映画」が製作、「東京映画配給」が配給した映画です。
この2社と太泉映画が翌1951年に合併して現在の東映になったとwikiで知りました(笑)
wiki


千恵蔵御大と右太衛門御大のツートップ主演映画なのですが、
下に若い世代が来た東映になってからの作品と印象が違うのですよね。
まぁ・・・・つまり「御大」としてデーンといらっさるという雰囲気が無いので、
私的にちょっと新鮮(笑)。
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纏の長次と、力士の不動山宗吉が橋の上でお互いに自分が通るから相手によけろと言ったことからけんかになり、そのみっともない態度に
長次は組頭に怒られ、立派な纏持ちになることを願っている父に怒られてしばらく頭を冷やすことに。
不動山宗吉は、親方に郷(さと)に帰れと怒られて、そのままあっさり帰ろうとします。
旅の途中で不動山は道端にかがみこんでいる老婆・お米を助けますが、
その老婆は実は長次の母親。
・・・・といっても実は本当の母親ではなく、長次が実の父と思っている鉄五郎も本当の父ではなく、長次の実の父が立派な火消しだったのだけど亡くなってしまい、長次が孤児になってしまったため、
その立派な火消しの長次の父の子ということで、鉄五郎がひきとって育てることに。
長次を火消しに育てることに熱中するあまり、鉄五郎とお米の間の実の娘のお蘭の着物をお米が縫っていることに鉄五郎は腹を立て(お蘭のことより長次の着物を縫えと( ̄□ ̄;))
そんなんなら出ていけと、売り言葉に買い言葉でお米とお蘭は家を出てしまった。
やもめ状態になっても鉄五郎は一人で長次を育て上げたが、人足など身を粉にして働いた影響で盲目になってしまったらしい。

宗吉から飯を馳走になったお米は、そんな経緯からあの時すぐ謝ればよかったと後悔。
そして一飯の恩としてお米は
「一筋に志を立てて下さい。親方に謝って謝って、どこまでも謝って、立派に横綱になること。これがたった一つの(助けてもらったことに対する)恩返しの言葉です」
と宗吉に言う。
宗吉は「おふくろの言葉と思って聞きます」といい、別れる。

道を宗吉が戻ると、道すがら長次と偶然会い、先ほどの仔細を伝えると長次は驚いて母を追うが既になく、
宗吉に親方に謝るよう説得しに来た、芸者の小蔦と共に、
たがいに立派な力士と立派な纏持ちになるように誓いをかけに弁天様に行くことにする。
(しかし、宗吉は酒と女を断つことに決めたので小蔦を遠ざけようとした^^;)
弁天様のところで、小蔦にからんできた万五郎一味にからまれたのを最初に、
万五郎の席に(芸者として)出ることを小蔦が拒んだことで後々争いに巻き込まれ、
長次は片腕を負傷。片腕は使えなくなると医者に言われる。
それでも長次は「纏は腕ではなく身体で持つ」と気丈にふるまう。

宗吉は、三日間部屋の外で親方の許しを得ようとのまず食わずで待ち続けてやっと許しを得る。
その後、春場所で勝利を重ねたが、春場所に長次は見にきてくれない・・・。
(お米が会った時に約束したので、こっそり宗吉の相撲を見にきている)
その頃長次はやはり纏が持てぬ身に心が折れかけ、断っていた酒を飲んで気を紛らわしていた。
そんな折、火事がおきる。(以下略)
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両御大が、二人とも怒られて首をうなだれシュ~ンとなっている姿が、
もう新鮮で新鮮で(笑)

東映黄金期よりやはり若干若々しいですから、溌剌とした雰囲気も素敵です。
右太衛門御大が持っていらっしゃる明るい演技が後半、こんなにも救われるとは
力士の宗吉は、長次のために本当に親身になるのですよね。
宗吉は元々が内に溜まらず、カラッとした性格のようで、喧嘩はしたけれどその後は長次の親友のような存在になっていきます。
火事の時の奔走ぶりも、本当に長次を心から心配しているのだなとじ~ん。

対する千恵蔵御大も、複雑な家族事情(両親が実の親ではないこと[でも大切に思っている]、自分と父の家に父の木遣節の師匠で来ていた女が実は義妹のお蘭であったこと)と怪我で纏が持てなくなった苦悩を繊細に演じておられましたね。
ラストシーンには、よかったなーほんっとによかった!と熊猫屋も宗吉同様に感涙(笑)。

大友柳太郎さんは、今回は「悪役」です。
しかもケツの穴が小っさい奴よのぅ~と思わせるような^^;
たかだか芸者の小蔦に邪険にされたくらいで根にもって何度も喧嘩売ってきますからねぇ。
最後でそこは清算はされますが、大友さんファン的にはあまり美味しい役ではありません。

花柳小菊さんが、艶っぽい雰囲気があり、ちょっと自分の想いのあまり宗吉に配慮なしな部分もあったけど、いい女っぷりでございました(ごちそーさまですw)

この映画、本物の力士さんが当時の出羽海一門を中心に沢山出ていらしてまして
「此の映画は真摯な力士の修行と友情の美しさを正しく現わしていると思いましたので
私達は進んで協力したのであります 出羽海秀光」

という言葉が本編が始まる前に出てきます。
当時の行司の式守錦之助さんも出てたりなんかしています。

「江戸の花は火消しと相撲」なんて言葉も本編の最初に出てきたりなんかして。

昔の力士さんは身体が今よりふくよかではないというか、とっても引き締まっているなぁと熊猫屋は感じました。

しかし・・・・右太衛門御大の力士姿、結構はまっておられましたぞ(笑)。

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テーマ:時代劇
ジャンル:テレビ・ラジオ
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