書籍「ふたりひとつ わたしの橋蔵親分」
2008年07月20日 (日) | 編集 |


フジテレビ出版(1985年)

橋蔵さんの奥様、真理子夫人が橋蔵さんが亡くなられた後にお書きになったご著書です。
この本、橋蔵さんのファンになってからほどなくして古書店で入手したのですが、
一気に読みました。
(本自体は絶版本です。上記アマゾンで古書入手可能ですが)
そして泣いた・・・・特定の芸能人に関連した本は何冊も読んだことあるけれど、
こんなに泣かされたのってそう無いです。

それもこれも、真理子夫人の温かみのある橋蔵さんへの溢れんばかりの愛情と、
同性として共感できる、一人の女性としての感情が素直にあらわされていること、
そして文章から垣間見ることができる、橋蔵さんの誠実で生真面目なお人柄。

読んでいて心が温かくなるところもある分、
最後の、橋蔵さんが病をえてから亡くなられるまでの部分は、読み進めるほどに読むのが辛かった。
役者さんとしてもテレビの銭形平次が終わって、これからまた新たなステージが始まろうとした矢先の病。
こんなに優しくて、人にもつくして、真面目ないい人なのに、
神様ってなんて残酷なんだろう。
(そういう人だったからこそ、早く呼ばれちゃったのかもしれないけれど)
入院されても、次はこういう舞台はどうだろう?とか、役に生かせないだろうかとか、
役者としてもやりたいことがまだまだ沢山あったことが痛いほど伝わってきて、
涙が出てきました。
(私事で恐縮だけど、自分も身内を今年亡くしたので余計に大切な人を亡くした気持ちが伝わってきてもぅ・・・・)
橋蔵さんも悔しかっただろうけど、ずっと病名を隠しつづけた奥様はじめご家族の皆さんのご心痛も痛いほどわかります。

お仕事はもちろんのこと、家庭に関してまでお子さんの躾からきっちり考え、
奥様もとても大切にして・・・・・橋蔵さん凄すぎる。
こんな男性もめったにいませんわ(笑)。
奥様も橋蔵さんのためにどうしたらいいかいつも考えていらして、これまた素晴らしい。
ある種理想の夫婦像なのだろうけれど、
お互いが自身を律しないと成立しないんで、なかなかできたことではないなと思いました。

しかし、銭形平次の仕事場で、ちょっと大道具が壊れたのに気付いたらスターなのに自分からトンカチ片手になおしちゃうとか(笑)、
撮影所の守衛さんにまで毎日ニコニコ必ず挨拶とか、
新人役者さんで時代劇に慣れてないと分かると、男優・女優問わず惜しみなく教えてあげるとか、
おおよそスターらしからぬ飾らないお人柄というのは、映画スター時代の若い頃の雑誌を見てもエピソード満載ですが、やっぱりいい人だなぁ(´▽`*)

もし・・・だけど橋蔵さんが長く生きていらしたら、時代劇の所作を若手の方に継承していただけたかもしれないし・・・・そういう意味でも早世は残念だなぁと思います。

後書きで演出家の蜷川幸雄さんと作家の森茉莉さんが橋蔵さんを評してますが、
特に蜷川さんの意見には同感。
これは私も(橋蔵さん関係なく)昔から思っているのだけど、
アクの強い演技や深刻さや暗さや重さは表面に出しやすいけれど、逆にサラッとした演技とか明るさは実際はその軽さを出すに難しい面もあるのに評価されにくい場合があるということ。
橋蔵さんのあの明るさと品の良さ、そして良い意味での軽やかさは天性のものだけじゃない、
精進のたまものの部分もあると思うのですが、如何でしょうか?



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テーマ:俳優・男優
ジャンル:映画
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