「雪之丞変化」(昭和34年 1959年)-その1
2008年07月05日 (土) | 編集 |
この作品は、私が橋蔵さんに関心を持つきっかけとなった作品です。
・…正確には、今年年始にNHKで新版の「雪之丞変化」をやりましたよね。
それを見ていたのですが、どうにもこうにも煮え切らなくて首を傾げていたのですが、
(まぁ…色々素人目でもこんなんでいいのか?と思った点があったもんですから…)
そんな折に長谷川一夫さん版のDVDの存在と、橋蔵さんのDVDが出るというので
「他はどういう雰囲気なのかな~」と軽い気持ちで見たのがはじまりです(笑)。

その時は、時代劇は元々好きでも、昔の作品まで追っかけて見るなんてことはしてませんでしたから、
長谷川一夫さんは名前だけ、橋蔵さんは子供の頃のおぼろげな記憶で「銭形平次」くらいしか知りませんでした(恥)。

それが・・・・よもやこんなことになろうとは(笑)。
どう転ぶかわかったもんじゃありません。

この2本の「雪之丞変化」のDVD見て、ああ・・・・NHKで見たドラマで違和感感じてたのは、
動きが根本的に違うわと、所作事なんざサッパリな素人目にも分かるくらい違うものですから、
この作品は中途半端な技量ではやっちゃいかん作品なのでは…と思った次第。
できる人がいないなら「作らない」という選択もありなくらいだと思いました。

長谷川一夫さんも、橋蔵さんも、どちらも素敵だったのですが、
個人的になんとなく橋蔵さんが気になり、PPVで何本もネットで(有料だが)見られる!!
と知って最初に見たのが「新吾~」と「若さま~」なのが運のつき。
その後のズブズブっぷりは・…(笑)。


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「雪之丞変化」は主人公の中村雪之丞は上方の女形役者。
歌舞伎のシーンは出てくるし、女形の所作に通じてないといけないわ、
過去にやった役者さんも長谷川一夫さん、美空ひばりさん、東千代之介さん、そして橋蔵さん(映画のみ羅列)と歌舞伎や踊りの経験者ばかり。
(ひばりさんのは確かソフトあったハズですよね?千代之介さんのも見てみたい♪)

若手女形として定評のあったらしー橋蔵さんでさえ、
昔の雑誌見ると、舞台と違って映画は細かいところまで写し撮ってしまうことでごまかしがきかないことや、
黒門町のお初姐さん役の淡島千景さんや浪路役の大川恵子さんなど”本物の女性”とやるので、
その点とても気を遣ってらしたようです。
映画界に入る前、歌舞伎の
「別冊近代映画 雪之丞変化特集号」(昭和34年)を見ていると、
色々興味深い点を知ることができて、またこの映画を見たいな~と思いました
(というかもう何度も見てるんですが(笑))
・…というわけで↓につらつらと。

・雪之丞の師匠で理解者としての中村菊之丞。
本作では十三代目片岡仁左衛門丈(この方、ほんとうに凄い方だったのね・・・とwiki読んでビックリ)が演じておられまして、
あまり映画に出ない方だそうなので、これは観客としても嬉しい。
上方歌舞伎の伝統を守っていらした方だそうですので、この映画には無くてはならないお方だったようです。
前出の雑誌によると仁左衛門さん曰く、橋蔵さんの雪之丞は手を一つおくにも女形の約束の形がきちんと生かされていて、こればかりはちょっと他の歌舞伎出身の人でも誰もがやれない
・・…だそうで。
お江戸の歌舞伎役者出身の橋蔵さんに上方弁を教えて下さったのも仁左衛門さん。
(橋蔵さんが仁左衛門さんに教えを請うたそうです)。

・橋蔵さんは長谷川一夫さんにご挨拶に行かれたようで、その際長谷川一夫さんは
「まず女形になった時は”肩なめ”に気をつけることだね。つまり男が女装をした場合、どうしても肩幅が広く線が強くなるから、正面を向かないで、七三向きで写すことが大切だね」
(「別冊近代映画 雪之丞変化特集号」中の原文まま)
・…とアドバイス。
(長谷川一夫さんはお優しいし、橋蔵さんも謙虚で低姿勢でいらっしゃる)。

・お初姐さん役の淡島さんはクランクイン前に体調を崩されて一時出演が危ぶまれていたらしい
(代役まで考慮されていたとか。淡島さんのお初姐さん気風が良くて粋な感じが大好きだから、
これ知ってちょっと驚き&よかった!)

・橋蔵さんは「雪之丞変化」の他、大友さんの「丹下左膳 妖刀濡れ燕」と、オールスターの「任侠中仙道」を平行撮影してたらしい・・・・
(当時の東映、やっぱし鬼畜ですなぁ^^;。橋蔵さん自身はこの作品は念願だったので、ほんとはもう少しゆったりやりたかったようです。)

・当時の一人二役って、演じるものはもちろん、技術面でも大変。
二役の両方(この場合は雪之丞と闇太郎)が一緒にいる場合、今だとCGでちょいちょい♪とできてしまうところを、まずカメラの半分を隠して一方を撮って…・、そして寸分も動かさないで反対側を隠してもう一方を撮って……すごく時間がかかるらし。・…うわぁ^^;

・雪之丞の剣の先生である孤軒先生役の黒川弥太郎さん(孤軒先生の明るいヒゲ様(笑)ぶりが何だか憎めず好きなんですけど(笑)、素顔は穏やかそうなニの線のお顔だったのですね。黒川さんは橋蔵さんより先に新東宝時代に「若さま」演じてらっしゃるようですが、見てみたいなぁ*^^*)、
何と歌舞伎役者時代の橋蔵さんとも会ったことがおありだったようです
(正確には橋蔵さんの義兄筋の尾上梅幸さんをよく訪ねてらした関係上)
非常に新しい形の女形だと、橋蔵さんの歌舞伎女形時代のファンだったらし(笑)。
(黒川さんは新国劇のご出身で、先輩にあの大友柳太朗さんが。ただし、映画は大友さんより黒川さんが一年先輩)。

・…妙に長くなったので、続きは(いつになるかわかりませぬが(笑))
またーり書きます。



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