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 映画「秦・始皇帝」(1962年・大映)
2014年10月05日 (日) | 編集 |
一般的時代劇ではないのですが、
大映で作られたスペクタクル時代巨編なので(笑)。
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中国語圏映画オタク(主に香港と一部台湾)でもあるので、この映画の協力に台湾の中央電影公司の名が入っているのを目ざとく見つけた熊猫屋。
台湾映画の歴史をしょった映画会社ではないですか。
略称「中影」。1954年設立で、230あまりの映画を製作。台湾ニューシネマを担っておりました。
李安(アン・リー)、蔡明亮(ツァイ・ミンリャン)、侯孝賢(ホウ・シャオシェン)、楊德昌(エドワード・ヤン)などの著名監督の映画もここから(2005年に製作等は停止してしまいました)。
私が大好きな陳玉勲(チェン・ユーシュン)監督(作品「熱帯魚」など)の映画もここだったなぁ。

この映画、中影だけでなく台湾の陸軍も協力してるとは(人海戦術な意味で)スケールでかいですね。
中影が日本映画に協力してるのは他にもあるらしく、
裕次郎さん主演の「金門島にかける橋」もそうみたい。

台湾全面協力ついでに、この映画に出演している台湾俳優さんについても調べてみたよ。
(でも、侍女役とか宦官とかちょい役なようで^^;)
★唐宝(寶)雲(女優)は1962~83年にかけて台湾の映画で活躍した人で、
「台風」という映画で台湾の<金馬賞>で最優秀助演女優賞を獲得してるみたいですね。
この「秦・始皇帝」もその年に参加して作品ではないですか@62年
出演映画一覧見たけど、古い台湾映画はあんまし見てないんで分からない^^;
あ!でも1本だけ「飄香剣雨」という武侠映画・・・・手持ちの古龍原作映画のDVDーBOX(台湾製)にあったはず。
今度ちゃんと見てみよう。
★及福生氏は・・・・中国語wikiでも映画に出ているのはチラチラッと見つかるのですが、
個人の項目が他のサイトでも無い^^;
★林璣(女優)も検索にちと手間取ったけど香港の映画資料サイトで何とか発見。
1960年代から70年代にかけて活動した女優さんのようです。
台湾が殆どだけど香港映画にもちらっと出てるみたいだなぁ。孟飛主演の「小老虎」(1973年・香港)見たい。
あと1969年の武侠映画かな?「血滴子」という映画に主演してるよーで(主演は少ない)。
それにしても顔が濃いんで一発で覚えられそう(笑)。
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時代は中国史では「秦」が統一するちょい前の戦国時代(秦・楚・斉・燕・趙・魏・韓の七カ国による群雄割拠)。
後の始皇帝となる秦王・政に勝新太郎さん
統一するまではあっちゅーまの時間で終了。

すぐ統一後からの展開になるのですが、
あ・・・・・・れ・・・・・・????
燕(えん)の太子丹(宇津井健さん)って統一前に死んでなかったっけ?何で秦王が謁見する六国の中にいるの?
まさか「刺客列伝」な話が統一後に来るんぢゃないか・・・・という予感がここで。
(というかこの時点で、この映画は史実との時系列を同じにしちゃいけない確信が(笑))
政に対して敵意いっぱいです。

一介の豪商から秦の宰相までのしあがった呂不韋(河津清三郎さん)が政の本当の父説を取り上げているのもこの映画なんですが
近年はどうなのかなぁ?そうではない説の方が有力な気もする。
しかし、エンタメ性としては政にトラウマを植え付け、呂不韋を遠ざけるというこっちの方がドラマティックだろうからね!(笑)

雷蔵さんが荊軻なんだ!
やっぱり「刺客列伝」な話が統一後か・・・・・(史実は統一前)。
(荊軻の話が「史記」の刺客列伝の項にあるのですよ。個人的には<ちくま学芸文庫>の史記の6巻目オススメ。刺客列伝って「史記」の列伝の中でも劇的で面白いですよん。)

セットとか服装とか、日本発のものにしては意外と頑張ってるところはさすが大映というか、
中国や香港映画でも時代の割に変な服装とか日常茶飯事なんで、
中影も入ってるのもあるのかもしれないけど、
こういうところでちゃんとしてるのは東映と違うな(笑)
でも、剣の扱いとか仕草とかがどうしても日本的になっちゃうところはご愛嬌ですね。

架空人物だが、荊軻の妻役の中村玉緒たんが別れの時キリリとしてカッコエエ(そして別れの後そっと泣くのだな)。

後の「漢」(前漢)の高祖・劉邦の軍師となる張良(根上淳さん)も登場
イベント盛りだくさん詰め込んでるなぁこの映画。
だから時系列とか無視してるのか?

史実では統一時点で既にして戦国七国の「韓」はとっくに滅びてるのだが、
(張良による博狼沙での始皇帝暗殺計画は、力持ちを雇ったが単独犯)
韓の軍師として登場。
燕の太子丹を筆頭として始皇帝に総攻撃をかけるのだな(色々メチャクチャだが、エンタメとして楽しむべし)。
しかし、ここんところの戦闘場面は、人海戦術映画(おいおい)としては映画「始皇帝暗殺」(陳凱歌チェン・カイコー監督。1998年)にも匹敵するスペクタクルだ(笑)。
始皇帝と太子丹の一騎打ち場面は見どころの一つ。

直後の朱貴児(山本富士子さん)と侍女の場面、明らかに口の動きとセリフが合ってない人がいるけど、
これが台湾の俳優さんか。
「皇帝陛下様は毎日こちらにいらっしゃるのと同じですわ」って言った人が唐宝雲だと思われ。
後に出てきたのが林璣か。
自国の映画に出ている時よりナチュラルメイクだ(笑)。

匈奴侵攻場面の凄惨な場面・・・・凄いな(TωT)
始皇帝が戻ってくると、朱貴児は亡くなっていた。
「人はなぜ死ぬ・・・・」この映画では彼女の死もまた始皇帝に影響を与えるのか?

匈奴対策に万里の長城の建設を始めるが、7年たっても終わらない。
使役に駆り出される人々も多く、不満がどんどん重なって行く。
儒者の干越(長谷川一夫さん)が始皇帝を前にして国策に異論を唱えるが、
宰相の李斯(春本富士夫さん)が逆に「焚書抗儒」を唱え、
始皇帝も自分に異を唱える者は敵と見なし(すげー悪役に書かれてるな)
干越や始皇帝に逆らうものはことごとく粛清された。

干越の弟子の万喜良(川口浩さん)は燃やされそうになった書物(時代無視して紙にしちゃう映画もたまにあるけど、ちゃんと竹簡だ)を持って逃れるが、その途中、仲間の芦生(川崎敬三さん)が殺された(一瞬^^;)

1時間50分過ぎてやっと若尾文子さま登場だわ@孟姜女
池に足滑らせて落ちたので、濡れた服を脱いだところ万喜良にその姿を見られ、
幼い頃より占い師に最初に肌をみられた男と結婚するということになっていて(なんぢゃそりゃ)
私と結婚すると災いがおこるという万喜良に、孟姜女の父は隠し持っていた書物を見せ、
あなたは婿になる運命だと。

婚姻の儀式のその日に捕らわれた万喜良。
孟姜女は涙にくれる。

お、その後に博浪沙での始皇帝暗殺未遂イベントあり
ほんと、映画の中にイベント盛りだくさんにしてるな!・笑

不老不死の薬を手に入れてやんよ♪と現れたるは方士の徐福(中村鴈治郎さん)は怪しさ満点。

地震がおきて、長城工事が円滑におこるように人柱をと提案され、万喜良が埋められた
・・・・という夢を見て夫が埋められたと悟った孟姜女。
それを確かめに長城に旅に出る。
そして、盗賊に襲われた彼女を助けたのが
李唐の息子で幼いころに想いやりのあった政を知っている李黒(本郷功次郎さん)であった。
今の皇帝の悪い噂を信じたくない李黒もまた、確かめに行こうとしていたのだ。

やはり万喜良は人柱になっていた。
孟姜女が泣き崩れると暗雲が立ち込め、嵐となり長城が崩れた(ファンタジーやな・笑)。
そして崩れた中から、白骨となった夫を見つけた孟姜女。
自らの血をそれにかけ、泣き崩れる彼女がシュールすぎる

捕えられ、火炙りの刑にさせられそうになる孟姜女。
始皇帝に非道を訴える孟姜女。
彼女が死をも恐れず説こうとも、聞き入れない始皇帝。
万事休すと思われたそのとき、彼女の助命を訴える李黒。
そして彼のことに気づく始皇帝。
女の孟姜女の覚悟の訴えよりも、ちょっと知ってる李黒の訴えであっさり始皇帝孟姜女を解放(笑)
その様子を喜ぶ民一同と、その様子に逆に驚く始皇帝


しかし、夫のいないこの世など・・・・と孟姜女自害
なんかすっかり文たん劇場になってるんですが・爆
自分は許したのになぜ自害したと憤慨する始皇帝。
変わってしまった皇帝に落胆する李黒。

時系列がめちゃくちゃなこの映画ですが、
ラストシーン、よもやの太子丹が出てくるとは!!!(色々場面場面で紛れてましたよね)。
黒い影が出てきたと思ったら、始皇帝をブスッと!!!!( ̄□ ̄;)!!!

このシーンの宇津井健さんの演技がすげぇ・・・・夢に出る・・・・凄い。

不老不死の薬を徐福に命じたばかりの始皇帝が満身創痍に。
しかも反乱をおさめるために、その身体で・・・
民の幸せを自ら築きあげるのだと出陣したのだった。

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映画ならではのファンタジー設定とはいえ、
始めは「イベントの羅列かよー」と思っていたのですが、
焚書抗儒あたりからファンタジー設定を生かしたオモシロ展開でしたわ。

ほんと亡霊かよ太子丹!(大笑)


結構この時代より後の70年代の香港映画とかドラマ見てるんだけど、
時代の作り方はよっぽどその頃のあっちより丁寧な気がしたわ。
すごいなーこれ1962年の日本映画なのか。
時系列がめちゃくちゃなんだけど、映画としてのドラマチック性を重視した意味では、
これはこれで良いと思いましたよ。
思いこみが強くなっていって、自分が神だとまで思ってしまった始皇帝と民衆の意識のギャップがどんどん激しくなり、
周りから言われても、自分が行ってきたことが間違ってないと、
まるで意識を自ら封じ込め、追いこむように・・・・いや追われるように邁進する姿のラストが痛々しかったですわ。
これ、スペクタクル映画の意味でも中国映画「始皇帝暗殺」も見ると面白いかもね。
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コメント
この記事へのコメント
オールスターキャストでした^^
この映画は「市川雷蔵」様が出ている!というだけで 観たのでした

他にも大映は京マチ子さんが楊貴妃を演じた映画とかもあって

今から観たら こんなところにこんな俳優さんがーってのが楽しい

で前回のコメにいただいたレス
有難うございます


絵にも描けない美女の野江さんが難しい
美しい女優さんは数多いのだけれど

澪と野江 大坂に戻ってからが本当はー大変ーと思います
2014/10/09(Thu) 16:48 | URL  | 夢見 #lWC87vgE[ 編集]
こんばんは^^
夢見さま

こちらこそいつもありがとうございます^^
大映俳優さんの中では雷蔵さんの一種見た感じピーンと張ったストイックさは荊軻に合っていたと私は思いますよ^^
「ああ~あの人があの役を!」とか
そういえばこの映画、大映オールスターなんでしょか?(大映方面は詳しくは無いので)
ひえぇぇ~こんなに沢山スターさんが!!と驚愕でした。

京マチ子さんの「楊貴妃」はまだ未見なのですが(さぞや美しかろうと♪)、
・・・・・・製作面見て驚愕。
こっちは香港映画オタクは知らぬものなしなショウ・ブラザーズとの合作だったのか!!
大映と香港や台湾の交流の歴史を垣間見える、面白いところを知りました。
いつかどこかのCSで見られますよーに(笑・DVD出てないんですね。溝口監督のBOXの中にはあるようなんですが)

大映のオールスターものもドーン!とした迫力で、
スターを楽しむ点ではほんといいですよねぇオールスター♪

野江さんかぁ・・・・
美しさも強さも気高さも、そしてきっと女性らしいたおやかさもあるんじゃないかと、
私の勝手な妄想なんですが。
思うほどに野江さん像のハードルが高くなるような感じではありませんか?(笑)。
そうなんですよね、ただの美人じゃダメなんですよね。
私も・・・・・思い浮かばない。
でも、それは無理としてもやっぱりドラマのやつって澪と野江のキャスティング逆な気がするんですよねぇ。
それやっても理想には遠いのですが。

大坂に戻るのはいいけど、ふと思いましたが源斎先生ってお江戸育ちですよね?
上方の言葉は大丈夫なんだろか?と私は真っ先にそれが心配で・・・・(笑)
澪もいくら最初にいたのは大坂の店でも、お江戸の味にも慣れつつあっただろうに、
そしてまた最初っからでしょ?
野江にしろお膳立てはあるにしても、これからはたぶん女主人として頑張らないといけなくて、
子供の頃のただのお嬢さんとはわけが違うから、いきなりそれもきついですよねぇ。
色々と気になっちゃって、気長に待ちますが特別篇が楽しみです^^
2014/10/09(Thu) 20:04 | URL  | 熊猫屋 #-[ 編集]
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