映画「悪坊主侠客伝」(1964年・東映)
2012年01月10日 (火) | 編集 |
(あらすじ)※東映chより

文明開化の時代を背景に盲目でめっぽう腕のたつ怪僧・鉄心が大暴れする痛快活劇。
盲目となり地獄を生きてきた破戒坊主、南無法華の鉄心が自分の目を潰した武平太を探し旅をする。
ヤクザ相手の喧嘩、武闘家たちとの決斗。
死神と名乗る冷酷非情の男とのすざましい対決。
鉄心が仕込杖をふるって活躍する痛快アクション。
怪僧・鉄心には近衛十四郎、悪役死神には東千代之介が怪演。

(キャスト)
近衛十四郎/東千代之介/尾上華丈/北条きく子/千原しのぶ/三島雅夫/田中春男/阿部九州男/須賀不二男 他

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(感想など)

( ゚д゚)ポカーン

話には聞いたけど、すんごい映画ですね。
これ的確に説明できる人いらっさるかしら?
この映画は「見ないとその凄さが分からない」としか言いようがないわ。

一見近衛十四郎さんによる座頭市系ラインかと思うところが、
自分を盲目にした仇をうつために斬りまくる姿の悪辣さもさることながら、
かといって腐れ坊主一辺倒かと思ったら、女子供に対する情深さは
この映画と真逆の近衛十四郎さんが主演した涙腺崩壊人情映画「無法者の虎」を思い出すような優しさにあふれ、
でも内容はめっちゃ外道で負の連鎖、不気味ささえ醸し出すという、
なんとも無常感に溢れたカオスな映画に仕上がっております。

娯楽映画っちゃ娯楽映画なのだけど、
いつもの東映時代劇のような(この映画は任侠映画ですが)スカッ!とした感じは全く無く、
主人公の鉄心は自分の仇をうちますけれども、
それが新たな負の連鎖を生み、新たな不幸を生み出す。
鉄心が密かに心を寄せた女・お園が嘆いた涙はズバリそれでしょう。

それにしても、生々しいというかなんというか・・・・・
ヤクザ者だったお園の父親が殺され、その巻き添えで鉄心が目をやられ、
ラストまで続く「負」は、止めるに止められない、やらざるを得なかったという気持ちも分かるであります。
どう行くのが正しかったなんて映画の最後まで見ても答えは出なかったでしょうが、
千代之介さん!!!(^ω^;)

東千代之介さんは善人でも悪玉でもあるようでないようでな役で出演しておりますが、
近衛十四郎さん演じる鉄心の前に現れた時、自分を「死神」と名乗るんだなww
(※「新必殺仕置人」ではありません・笑)
かつて惚れた女・お俊にうり二つのお園に一目ぼれして、神出鬼没に鉄心の前に立ちはだかる役です。
(別の男に寝とられて、お俊もろとも一瞬のうちにたたっ斬るというのが何とも^^;)
千代之介さんって、他の東映スターと違って洋装でしかもロン毛に違和感ないですね
(わはは・似合ってる!イケメンじゃん!)。
そうそ、そのクールビューティーな雰囲気がある千代之介さんは悪役っぽい役が結構はまります。
一見何考えてんだかわかんない役とか合うなぁ~♪
千代之介さんが洋装で斬りまくるという姿、時代劇とはまた違った様相を醸し出しております。


他のキャストを見ると、沢村宗之助さん(黒川役)が安心の小物悪役クォリティー(笑)
いつもどっかでポカする悪役さんなので、どっかでフェードアウトすると思ったら、
あーあーあー・・・・やっぱり^^;;
田中春男さん演じる長吉。
田中さんは陽性でコミカルな役も多い方ですが、今回もスリやってる男だけど人の良い男を演じておりました。
それだけに、あの最期はムゴすぎる!!(TωT)酷い

ムゴい最期をとげた長吉(鉄心から連なる負の連鎖にて死亡)の息子の大吉が何とも不気味というか、
あのラスト見た方は、
やったー!と血まみれで叫ぶ鉄心より、
鉄心を叫びなじるお園よりも見る者の記憶にザワザワとしたものを植えつけるわ。
長吉が存命中はあんなに子供らしくて愛らしかった大吉が、
表情を無くして何か大人に対する冷めたような目を見せるのがコワイ。
(最後大吉が何かつぶやいていたけど、何言っていたのか・・・・ ((((;゚Д゚))))ガクブル)

逆手に刀を持った近衛十四郎さんの殺陣も充分以上に楽しめ、
カオスで外道な展開が平気だという娯楽好きにはなんとも言いようがないながらも、
もう一度・もう一度と繰り返し見たくなるような中毒性にあふれていると思う(笑)
年代的にはもうとっくにカラーの時代のはずだけど、
あえてモノクロっていうのもこの映画に合ってますね。
というかモノクロだからこそのこの不気味な雰囲気。
(音楽も大袈裟だけど煽りまくってますよねー・笑)

久しぶりに「何だかわかんないけどスゲーや」な映画でございました。



 
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テーマ:時代劇
ジャンル:テレビ・ラジオ
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