映画「冷飯とおさんとちゃん」(1965年・東映)@その2<おさん>
2011年11月06日 (日) | 編集 |
「おさん」

(あらすじ)※東映chより

山本周五郎原作の短編3作を中村錦之助主演で映画化したオムニバス。
小禄旗本ゆえに見初めた娘に思いを遂げられない若侍が、趣味の古書収集から幸運に恵まれ続けるという第1話「冷飯」
。一度は妻のもとを逃げ出した大工が、結局女房恋しさに戻って見ると・・・という第2話「おさん」。
第3話の「ちゃん」は、職人気質の貧しい火鉢造りが、周囲の人間に励まされながら仕事に精を出す話。
江戸時代を舞台に、人々の暖かく美しい心の触れ合いを描く。

(キャスト)
中村錦之助(参太)
三田佳子(おさん)
新珠三千代(おふさ)
安中滋(伊三)
佐藤慶(辰造)
大坂志郎(作次)
富永佳代子(作次の女房)
赤木春恵(小助店のおかみ)
中畑道子(棗店のおかみ)
市川裕二(乃里屋の番頭)
畑中伶一(長屋の男)

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(感想等)
全記事の「冷飯」に続き、錦之助さんのオムニバス映画の続きです。
今度は「おさん」
前の冷飯に比べて、とても少ない人数のキャストで心の微妙な機微を描いた作品となっております。
錦之助さんの感情を抑えた演技が印象的。

それにしても、三田佳子さんってば結構凄いのねw
私が子供ん時に知った時には既に貫録もついてきた頃でしたけど、
こんな甘~~~~い(ちょっとビッチ臭もする)女性・おさんを演じることができるとは。
とろっとろに甘い香りの女性ですよねぇ・・・・本人は自覚なさげだが小悪魔っぽい感じ。
存在そのものが男を惑わす女を見事演じておりました。

この映画は、人によって見終わった後の感想が異なる結果になりそうな気もするので、
こうだっていう断言はできないなぁ私は。

「あなた(参太)を忘れるために、色々な人と付き合ってみた。
でも、どうあっても貴方を忘れることができなくて苦しい。
あたしは貴方に二度と会えない身体になってしまった。
それでもあたしに後悔はない。
貴方と三日でも夫婦になれたらそれで死んでもいいと思ったのだから。
江戸に帰っても自分を探さないで欲しい」

・・・・そう参太へのおさんの手紙。

参太さえも、その手紙を読んでも、おまえの身体が承知しなかったんだろと心の中で毒づいてましたけど、
おさんの真意はどうだったんでしょうね。

最後まで見ても、あの幻影のおさんは参太の心の投影だったのか、
それともおさんが本当に(死んでも)出てきたのか、
参太が好きで好きで彼が一番だったのは本当なのか?(参太と一緒にいるときも、他の男の名を無意識に叫んでましたよね)

この映画を見た人が、心の中で二人を反芻しながら終わった後にじんわりと思い返し考える映画のように感じました。
だから、答えがあるようで無いような・・・・。

こういうちょっと感覚で見る映画も、たまにはいいもんですね。
それにしても「冷飯」とはカラーが180度違いますね。
乾いた雰囲気が終始つきまとう作品でしたが、共通する点が。
元気な役とか、豪快な役が多かったり、ちゃきちゃきの江戸っ子が似合う錦之助さんが、
抑え気味の演技をしている点です。
それがまたいい味を出している。
最後の「ちゃん」も見るの楽しみだなぁ。
通常の娯楽作品とは違う映画にも恵まれてますよね、錦之助さんは。


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テーマ:時代劇映画
ジャンル:映画
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