「魔像」(1956年・東映)
2013年08月20日 (火) | 編集 |
大友柳太朗さんは同じ題材の同じ役(喬之助と右近の二役)を後年の1962年に工藤栄一監督「血文字屋敷」でも演じてます。
この時は越前は橋蔵さん、園絵は丘さとみさん、お妙は桜町弘子さん、お弦は久保菜穂子さん等でした。

先行のこちらは越前は月形さん、園絵は高千穂ひづるさん、お妙は千原しのぶさん、お弦は花柳小菊さんと、
雰囲気が結構違いますねぇ。
「血文字~」で神保造酒を演じた阿部九洲男さんは本作では大迫玄蕃ですし。
(ちなみに「血文字~」の玄蕃は小堀明男さん)
監督とキャストの違いを見るのもまた一興かな。

本作の監督は娯楽系時代劇だと割とお気楽に観ることができて好きな深田金之助さんですが、
これ結構題材はシビア@喬之助サイドだけど、
どう調理したのかしら?

蛇足ですが、本ブログでの「血文字屋敷」の感想文はこちら→


東映chで前に放送されたのを録画してあったんでさらっと。

(あらすじ)※東映chより
幾たびか映画化された林不忘原作の映画化。御所院番士神尾喬之助と無頼浪人茨右近、二人の剣の殺気が呼ぶ大江戸血風絵巻。
大友柳太朗が喧嘩屋浪人茨右近と正義の復讐鬼神尾喬之助の二役を演じる。
旗本・神尾喬之助は園絵と華やかな結婚式をあげた。
だが喬之助と園絵を張り合った番士与頭戸部の怨みは深く、十七名の書院番士を使い喬之助をいたぶるのだった。
喬之助の怒りは爆発、喬之助は戸部を斬り十七名の番士の首に復讐を誓う。


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(感想等)

やっぱり「血文字~」同様に喬之助へのイジメはツライわぁ~(TДT)
本作では園絵との婚礼シーンから。
高千穂ひづるさんがかわゆい^^
寂しい婚礼シーンはこの作品ではさらっと(「血文字~」での同僚の無礼っぷり酷かった・・・)
でも、番士のネチネチした苛めがもぅ・・・・

月形さんの越前は、鷹揚な雰囲気が出ていてドッシリゆとりの越前様。
人の噂も七十五日と、喬之助に辛抱するようにとやんわり言います。
(今回の出だしの月形さんは優しい雰囲気ですよ)

総登城の日も喬之助は番士たちに挨拶しなかったと苛められます。
急に高笑いで顔を上げた喬之助が戸部の首をポーン!のとこまでは「血文字~」と同様ですが、
そこに至るまでの積もり積もった心の傷の蓄積は「血文字~」の方が丁寧かな。
(ここまででこの作品はたった18分なんで)

が、月形さんの越前曰く、戸部を斬って逃亡中の喬之助を罪人は罪人と言いつつも、
清廉な人々を退けていた番士に対しての・・・・
恐らく越前が予想するところでは復讐を容認しているという雰囲気かな。
月形越前、威厳があってかっちょいい(´▽`*)

本作の壁辰役は荒木忍さん。
娘のお妙役の千原しのぶさんとの喬之助の処遇についての攻防の雰囲気
(声を荒げる→娘の啖呵に意気を感じる壁辰)がいい。

カーっ!右近様きたー♪(・▽・)
やっぱり二役なのに、そっくり(あたりまえだが)なのに、
別人にちゃんと見えるその雰囲気。
大友さん素敵だ。
そして、大友さんの右近様がめっちゃ好きな熊猫屋です(´Д`)=3はふん

はっ・・・・ここでの喬之助は白頭巾でいかにも
「これから仕事(成敗)しまっせ」ないでたちで右近に
「これから出かけてきます」というのかw(ちょっと茶吹いた・笑)


今回の<一番首>な玄蕃をやる九洲男さん、期待を裏切らない斬られっぷり。
後年作も後ですぱっとやられてましたよね(ふふふ)。

園絵奪還作戦は、この作品ではお風呂に入ってる園絵さんがふと窓を見ると旦那の喬之助が!!
実はそれは白装束の「右近様」で、
出てきた園絵を右近の妻のお弦が救助という方策のようですが、
微妙に「血文字屋敷」より笑えるというかその辺は監督の撮り方の違いでしょうかね(笑)
花柳小菊さんのお弦もさっぱりしつつ色っぽい♪

狂気な右近様は後年作品の方が強いかな。

壁辰の十手持ち仲間の金山寺屋音松(市川小太夫さん←歌舞伎の流れの方、二世)がこの作品では美味しい。
喬之助を右近様だと言って捕えられないようにしたりはもちろん、
お妙が礼を言っても何のことだ?としらばっくれ、
果ては神保造酒らに囲まれた喬之助を、越前が来ると嘘言って助けたり、
壁辰よりめっちゃ活躍してるんですけどっ!
(しかもかっこええ)
越前様の件は、後でご本人に呼び出されだけれども、
「この越前、早がけ夜がけ何度でも致してやるぞ」と、
越前様御自ら音松の行動を容認するのよ。
この場面は越前も男前っ!!
ここんところの流れは本編の流れ並にしびれるっ(≧▽≦)


おっ・・・・後半戦の音松が喬之助を逃す場面以降の流れはこっちの作品の方が面白いかも。
さり気なく園絵のつらさも映しだし、
七・八番首の右近&喬之助の連携プレイもおもしろ。

ただ、右近様の狂気度というか、素敵キ印度(爆)は「血文字屋敷」の方が良かったので、
(二度目なんで大友さんもこなれたかな?)
私的理想としては、キャストは「魔像」で監督は「工藤栄一監督(血文字)」で、
大友さんは「血文字屋敷仕様」だったら、更に硬派な作品かもっ!(ついでに言うと、音松の演出部分は「魔像」だとなおよし)と、
妄想してしまいました(笑)。

どっちも良い感じでしたが、「魔像」と「血文字屋敷」の両方いいとこどりをしたらどうなるかしら~♪
と、大友さんが両方主演なだけに妄想とまらず!の熊猫屋でした。

久しぶりの感想記録なのにダラダラで申し訳ない^^;
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テーマ:時代劇映画
ジャンル:映画