映画「伊太八縞」(1938年・東寶映畫)
2013年03月10日 (日) | 編集 |
衛星劇場で放送された、黒川弥太郎さん主演映画です。
黒川さんが主演した映画って、本数あれどニッチな層向けというか見たいっ!!っていう人少ないのか、
なかなか難しいものあるかもしれませんが、
黒川弥太郎さんが大好きな私にゃも~嬉しかったですよ!
よもや衛星劇場でやるとは(東宝がらみでNECOとかしかありえんと思ってたので)
嬉しい♪

(概略)※衛星劇場より
伊太八と銀之助のふたりは、唄の師匠で美しい娘お俊をめぐって恋敵として争っていた。
長谷川伸原作の人情時代劇。

(感想等)

中川信夫監督作品です。
戦前の映画ですわ。

お俊さんを好きな伊太八(黒川さん)と銀之助。
お俊のおっかさんは、お金持ちでちょいとおとなしめ?の銀之助押しらしい。
(お俊の家の場面、子猫ちゃん二匹がかわゆすぎて萌える~気がそっちに行っちゃうぢゃねーか!罪な猫さま・笑い)

銀之助の兄がやってきて、伊太八が喧嘩(でいり)にでも出てお白州なんてことになったらアレだしとか、
暗に伊太八を落として銀之助と一緒にさせようとするけれど、
その言動はお俊は気に入らない。
(私が見ていても、銀之助の兄の口調はちといやらしくて嫌だなぁ)

伊太八は、お俊の件に関しては卑怯なことはお互いやらないようにと銀之助に言い別れる。

今やカタギで暮らしているのに、銀之助の兄(目明し)に狙われているようで。

通りの雰囲気とか、長屋の感じとか、お唄のお稽古の三味線の音など、
今の時代劇に見られない雰囲気が何とも良いなぁ(´▽`*)
やはり時を経るにしたがって、昔の雰囲気が薄れるのは仕方の無いことなのかなと思ったり。

お俊を見て、はたと思ったお侍二人がお俊の家にやってくる。
お俊は猫ちゃんの貰い手が見つかったと勘違いしてやりとりするも、
次第にお俊も気がついて不審気な表情に。
(塩まいておくれっ!とおっかさんにぐちぐち言うお俊さん)

次郎吉がお俊と家にかくまってくれと忍び込んでくる。
色々恩着せがましく、自分が悪いことして逃げ込んできたくせに上から目線。
性根の悪さにお俊は帰っておくれ!!と激高。
次郎吉はぼそぼそと覚えてやがれと去っていこうとする(気持ち悪い男よの)
すると、銀之助の兄が入ってきて、お俊にこんなのかくまっちゃいけないよと。
(何かタイミングいいなぁ)


お侍は伊太八にお俊のことを聞きだそうとするも、
伊太八は本当にお侍ですか?大家のお妾さんにするつもりでは?と、
早々に立ち去る。

銀之助の兄が次郎吉をひっぱっていこうとすると、逆に襲われる。
そこを通りがかった伊太八が助け、次郎吉を追っ払う。


お侍のところの件は、なんと大名の嫁へとの話だった(ええー)
お俊の母にしつこくうんと言わせようとする。
すると今度は銀之助がやってくる・・・下心あり?

長屋で伊太八を待っていたお俊だが、
いつまでたっても帰ってこないのですねる。
雨が降ってきて、伊太八が帰ってきて呼び止めるも、帰るわとお俊。
(お互い好きなのに、ツンデレ気味なのかしらねぇこの二人w)
結局、二人で蕎麦を食べる。
しかし、どうにも浮かないお俊。
おまけに帰りも雨の中、お俊の傘に入ればいいのに、誰かに見られちゃいけねぇと、ひょいひょい帰っていく伊太八っつぁん(ほんとにもー鈍感なんだからっ!・笑)
↑この一連の場面の「雨」がお俊の心模様のようだわ。

次郎吉って気持ち悪い男だなぁ。
夜中にまたお俊の家にやってきて、お礼にやってきただの、
何故か伊太八は女ったらしだとか脈絡ないことを言いだしたり、気持ち悪い。

伊太八は、お俊が大名の嫁になるかもしれないのに、いやにあっさりお俊の母と話してるなぁ^^;
しかし、今日会いにいくとお俊に伝えてとお俊の母にいうと、
今日は母とお俊は銀之助にお芝居にさそわれているらしい。
そうか・・・・と寂しそうな表情の伊太八

で、銀之助にバッタリ出くわして、伊太八は腹が立って銀之助に手をあげてしまう。

一方、こちらもしつこい男・銀之助の兄は長屋で伊太八がよく通う浪人の弥次郎の元に、
伊太八の居場所をききだそうとするが、
弥次郎は銀之助の兄・駕辰の心根の悪さを指摘し、駕辰は怒りだす。

朝、弥次郎の長屋でお俊と伊太八が深刻気。
伊太八が銀之助に手をあげたことをお俊は怒り、
そんな人だとは思わなかった、見損なったわ!もう顔もみたくない!と出ていく。
一言も返せない伊太八。

お俊の母親、言った言わないで侍の方にいいくるめられそうになりピンチっ!
しかも証文までとられてしまう。
そこを帰ってきたお俊が卑怯者!と侍たちに立ちふさがるが、当然力ではかなわない。

お俊を追いかけてきた伊太八は、その様子を見て・・・・
あ~元きんちゃっきりの腕を使いまして証文を・・・・(笑)
助けてもらったのに、気が立っているお俊は
伊太八が証文をスッたことにイライライラ。
揚句、こんなことどうにでもなったのにっ!とか(どうにもならんのに)伊太八に悪態を^^;

あんなにお俊に悪態つかれたのに、
伊太八は侍のところに行き、お俊に指一本も触れるな!とか喧嘩ふっかけてしまいます。
そして駕辰とも大乱闘!
弥次郎先生に止められても殺気立つ伊太八。

橋の上で一人つっぷしている伊太八にそっと近づくお俊でした。

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最終的に結末は分からない作品でした^^;
あんな大乱闘やっちまって、伊太八は無事ですむんかなぁ?とか、
本当は二人相愛なのに、ラストでちとお俊が寄りそいましたけど、
その後は描かれてないので分かりません。

戦後の映画黄金期でさえ出せない雰囲気が戦前映画にあって、
いいなぁ~と見ておりました。
このしっとりとした雰囲気。
長屋も、先生の家なんてボロボロだけど生活感あるしw
普通にそこにある生活っていう雰囲気がそこかしこに感じられて、
えぇなぁと雰囲気にひたっておりました。

お話そのものは、伊太八が、お俊に対して気があるんだか無いんだかの中途半端な態度に、
お俊もなかなかに素直になれない部分も(伊太八ほどじゃないけど)あってなかなか間が埋まりませんが、
やっと最後の最後に気持ちを爆発させた伊太八に、
お俊がそっと寄り添ったというところでしょうか?

(もっと早くから素直になっときゃよかったのには言いっこなしよ~♪)

黒川弥太郎さんはもとより、弥次郎先生役の鳥羽陽之助さんがいいなと思ったのですが、
この方、黒川さんと結構共演されてるらしくて、
黒川さん版の「若さま侍」ではあの遠州屋小吉を演じておられるようです
(あーやっぱり見たいなぁ!これ)

お俊役の水上玲子さんは、戦前しか映画に出ていないのかな?
初めて拝見しましたが、複雑な女心を可愛く、そしてちょっと気の強いお俊を、
違和感なく演じておられましたわ。
いい女優だなと思ったけど、他で見る手立てが無い^^;

進藤英太郎さんが両替屋かな?丸屋嘉左衛門役で出てましたよ。

今回の黒川さんの役は、黒川さん自体がちとクールな雰囲気もあるせいか、
お俊に対する真意が読みづらいところが出てましたね(笑)
それで見ている方はヤキモキしましたが、
最後の最後であげな爆発をせんでも・・・・(爆)
結構はっきりしない男な役だったよなぁ~と、見終わって感じた熊猫屋でござんした。


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テーマ:時代劇映画
ジャンル:映画
 本日の駄文@衛劇でスーパー歌舞伎・新三国志を観たんですけど・・・・
2013年03月08日 (金) | 編集 |
猿之助さん(現・猿翁)のスーパー歌舞伎「新・三国志」を観ながら今日は書いているのですが、
(衛星劇場で放送・舞台は1999年のもの)
かつて若干三国志オタだったこともある熊猫屋、
(ゲームじゃないです。中国史がらみで正史寄り)
色々な意味で「なんぞこれ?・笑」な衝撃にちと戸惑いつつ鑑賞しております。
(衝撃はそれだけじゃないんですが)

主役は関羽(猿之助さん)なんだけど、
へ????<美髭公>じゃないっ!関羽といえば棗のごとき赤ら顔とかならまだしも真っ白・・・・いや、歌舞伎だから顔の真っ白はいいんだけど・・・・髭がねえっ!!あのヒゲないと関羽に見えないっ!!!」
というのが最初の衝撃でした。

関羽に髭がないのは、あんまんにアンコが入ってないとか、麻婆豆腐に豆腐が入ってないごときの・・・・(変な例えだな^^;)

原作参考は吉川三国志とかじゃなくて羅貫中の演義の方なのかな?
(ラストクレジットで出てました)

黄巾の乱から白亭城までやる壮大な物語、3時間半強の長丁場でしたが、
いやはや・・・・これ途中
「すげぇ・・・・ある意味同人誌の先を行くなw」と思ったのが、

劉備が女人設定(ちなみに劉備は笑也さん)ガ━(゚Д゚;)━ ン !!!ナンデストー!?
しかも関羽とラブな設定という、同人も真っ青な・・・・・(爆)

また、この女人の劉備さんが「中山靖王劉勝の後裔」であることを示すとき、
水戸黄門の印篭のごとく「バーン!」と出したり(しかも本人が大嘘ハッタリと関羽と張飛にネタばらし・笑)
なかなか笑かしてくれるのですが^^;
貧しい人々を救い、理想の国を作りたいという劉備(玉蘭)と、それに共感していく人々という根っこは熱いものがありますの。

三国志オタによっては色々見ているとツライ部分があると思うのですが^^;
(演義ベースなので魏や呉好きは期待しないよーに!もうしわけ程度の登場人物だ)
そういう想いを無理やり心から剥がして一つの物語として観た方が良いようです。
なかなか関羽や劉備の他にもビックリビジュアルがあるぞ♪
(程昱(段治郎さん/現・月之助)のビジュアル・・・・あれ軍師系@魏だと郭嘉です♪とか言われたら「ああ・・・・」とか納得したかもしれないけど、程昱であれは思いもよらなんだ)

黄巾の乱の場面の群舞は京劇みたいなアクロバティックさです^^

なんのかんの言いつつも桃園結義の時はぐっとくるわぁ

魏の曹操(段四郎さん)はいいとして、
呉は孫堅も孫策もすっとばして、いきなり孫権(歌六さん)だ(笑)
↑だもんで、時系列で孫権がちと噛みあってない部分が・・・・


しかし、見ていると様式美なところは歌舞伎、アクロバティックなところは京劇、ラブなところは宝塚、あとは現代劇の要素を混ぜ混ぜしているように見えるのは私だけだろうか?
全体通すとあんまり歌舞伎っぽくないんだけど、
色々な要素が混ざっていてこれはこれで面白い。

・・・・・段四郎さんの曹操好きだわぁ♪
人材ハンターで関羽ラブな曹操のキャラはこの物語でもしっかり出てますが、
曹操の器のデカさも出てるのは嬉しいわ。

笑也さん、「男装の麗人を男性が演じる」という難しい役どころ@劉備なのですが、
まこと女性にしか見えないですぞよ。
麗しい雰囲気。
で、こういう麗しキャラがいるから美青年はいらんということなのか!?(笑)
「赤壁の戦い」に周瑜がいねぇという、あるまじき事態が^^;
↑周瑜はビジュアル面もあるけど、この物語にからめると色々面倒なんだろうなぁと思いましたわ。
特に演義ベースだと^^;←孔明と対峙が多いんで、物語の中心の関羽や劉備とからめるのが難しそうだし、
周瑜自体が目立つ人物なので中心がブレそうな気が。

孔明(右近さん)は、最後の最後になるまで例のドジョウ髭じゃないようです。


孫権の歌六さんかっこえぇわぁ♪と見つつ、ビジュアル的には孫堅の方が似合いそう(強そうに見えるから)

赤壁の戦い、周瑜が出てこない理由を↑でつらつら考えつつも、
陸遜(門之助さん)が前に出てきていることに違和感w
魏軍の船が燃えて沈む場面の演出が迫力!

そういや馬超はいても五虎将のうち趙雲と黄忠も出てないです。
えええ!趙雲もいないなんてっ^^;

後半は一気に劉備と関羽のラブ要素が強くなってるかな。
でも、曹操や孫権を一方的悪の花にしてないのは良い。

死を覚悟した中で、仲間に玉蘭(劉備)への愛を語る関羽さん。
死後も幽霊で劉備を見守り、
夷陵の戦いで傷ついた劉備を救い(宙乗りきたー!)、白亭城で二人は旅立つという流れなんですね。

関平(亀治郎さん/現・猿之助)らが立回り場面の水といい、
色々大がかりな仕掛けが次々と。
歌舞伎見たー!って気分にはならないのだけど、
これはこれで面白かったですわ。
ちょっと後半のラブモードは、三国志オタ時代の時もそっち方面は興味ないんでアレだったんですけど
(笑・めくるめく権謀術数とか、多様な人物描写が三国志の面白さなので)
続編あるんですてねー。
衛星劇場で放送されるならちとそっちも見てみたいですわ。