映画「柳生武芸帳 夜ざくら秘剣」(1961年・第二東映)
2011年05月15日 (日) | 編集 |
東映チャンネルにて、どうやらひと月1作放送中の、
近衛十四郎さん主演「柳生武芸帳」シリーズの第二作です(・▽・)
おおっ、「素浪人 月影兵庫」の前に既に品川さんと共演済みでしたか!
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(あらすじ)※東映chより
武芸帳を巡って敢然と立ち向かう柳生十兵衛の活躍を描いた人気時代劇シリーズ第2弾。
柳生武芸帳・浮舟の巻が疋田陰流・霞の多三郎に奪い去られた。
柳生家失脚を図る土井大老が仕掛けたのだ。さらに土井大老は将軍家光に働きかけ、即刻武芸帳を将軍に差し出すように迫る。
柳生宗矩は十兵衛が武芸帳を持ったまま出奔したことにしたが、偽十兵衛が江戸に現れ騒ぎを起こしていた。
十兵衛は偽十兵衛を倒し、土井大老の野望を打ち砕くことができるだろうか?
原作は五味康祐。

(キャスト)
近衛十四郎 (柳生十兵衛)
花園ひろみ (清姫)
北龍二 (柳生但馬守)
和崎隆太郎 (柳生又十郎)
永井三津子 (於き)
山城新伍 (将軍家光)
徳大寺伸 (松平伊豆守)
堺駿二 (大久保彦左衛門)
立原博 (いなごの鳩助)
大城泰 (弥吉)
阿部九洲男 (土井大炊守)
小林重四郎 (河瀬主膳)
南修 (弓削三太夫)
尾上鯉之助 (霞の千四郎)
品川隆二 (霞の多三郎)
藤田佳子 (しぐれのお銀)
立松晃 (秋葉信助)
小田部通麿 (原田菊二郎)
大邦一公 (権造)
渡辺篤 (坂和田嘉六)
国一太郎 (相川新二郎)
大丸巌 (半平)
五条恵子 (お久美)
富士美子 (お菊)
弥生弘子 (お鈴)
末広恵二郎 (柳生源太夫)
原京市 (笠間又兵衛)
赤木春恵 (藤の尾)
里見浩太朗 (永井信濃守) ほか

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(感想等)
監督の井沢雅彦氏って、短い間に映画監督さんをやってたんですね。
(主に第二東映やニュー東映などなど)
あまり本数が多くない。
どっちかというと、テレビ時代劇に携わった本数が圧倒的に多い。
(「素浪人 花山大吉」「素浪人天下太平」「銭形平次」(橋蔵さん版の200話台の一部など)「絵島生島」(有馬稲子さん主演)、「運命峠」「編笠十兵衛」「十手無用-九丁堀事件帳-」の一部や、「暴れん坊将軍第一シリーズ」「桃太郎侍」などなど、時専あたりで放送しているおなじみ作品沢山!)

堺俊二さんが大久保彦左衛門を演じておりますが、
これはコメディーリリーフ。
「天下の一大事でございますっっ!」(`・ω・´)キリッ
っとかけまわってますが、いつも的外れ気味なところがかわゆい(笑)

その大久保彦左衛門や、里見さん演じる永井信濃守は十兵衛ら柳生の味方ですが、
信濃守は反対にユーモアセンスあり、機転もきく御仁。

武芸帳が盗まれたことを将軍・家光(山城さん)に知られるわけにもいかぬ宗矩は、
息子・十兵衛が乱心して持ち出した、つきましては5日のうちに持ってきますと、
信濃守の機転もあってそこは切り抜ける(^^;)苦しー

今回の大悪党は阿部九州男さん演じる土井大炊守。
最近、九州男さんがラスボスな作品が続くぜ^^
その土井に集うは疋田陰流。
武芸帳を盗んだのは多三郎。
品川さんは、近衛十四郎さんの敵方なんですよ。
まだこの頃は完全に二枚目路線だった(と思う)ので、
キリッとしててかっこええ。
おふざけとかも一切なし。
多三郎が一番強い位置ではないです。
手裏剣をたまに十兵衛に投げるのですが、うまくタイミングがつきません。
弓削三太夫(顔がコワイ・笑)がことあるごとに剣で十兵衛を倒すことを画策します。
しかも、弓削三太夫は偽十兵衛をかたって辻斬りまでして十兵衛に罪を被せようとする卑怯なことまで。


十兵衛が好きな信濃守の妹・清姫(花園さん)が、
十兵衛様のために何かしなければ!としゃしゃり出たりしますが、
ま・・・・お邪魔になってます^^;

ちょww変装して十兵衛が土井の元に潜入。
疋田陰流の流れをくむ者だー!と取り入ります。
(十兵衛は眼帯はしてないんだけど、この変装では眼帯をして顔に傷持ち)
この者を斬ってみよと、目の前に出てきたのは身うちの柳生又十郎ら。
紐だけを斬ってみよと言われて切り、土井の正体見たりと十兵衛として名乗りをあげますが、
あー敵が上手、清姫までが人質にとられてたわ。
(やはしこういう場合、力の無い姫は足手まとい位置になりがちなんだよね^^;)
もう一巻の水月の巻もよこせと脅迫を受ける十兵衛。

信濃守を通じて将軍に武芸帳のいわれを告げる十兵衛。
柳生が徳川の隠密であることが武芸帳によってバレちゃうかもということと、
ただ武芸帳がなくなると柳生としては奥義書がなくなって困るということで、
ひたすら秘中の書としてきたことを告げ、
ここで将軍と十兵衛が通じるわけですね。

将軍・家光は信濃守に命じて、土井の屋敷で宴をもうけます。
稀代の剣客がいるそうだなと土井に罠をかける将軍。
そこで弓削三太夫を前に出す土井。
十兵衛が、武芸帳を持ってやってきましたぜ
(たぶん持ってるのはこの時点ではなんちゃってか?)
将軍は、弓削三太夫と十兵衛を戦わせ、
勝ったら弓削三太夫に指南役をと言う(十兵衛を信頼してんだなー家光。そうじゃなきゃ言えないだろ)

弓削三太夫と十兵衛の対決が始まりますが、
はぁ・・・近衛十四郎さんって剣をかまえた時の背筋がきれいだ^^
それだけにかっちょよさ倍増。
しかし何だ、せっかく十四郎さんの見せ場っつーのに、あれはワイヤー仕込みかえ?
ふわっと飛ぶように高く十兵衛が飛びあがるのは無いわな^^;
二刀流がめっさかっこええ!!!惚れるっ!!って感じなのにあれは余計だ(笑)
弓削三太夫が倒された後は、その場の全員で大乱闘に突入ですが、
多三郎こと品川さんは何度も遠くから手裏剣を十兵衛に投げようとしますが、
十兵衛の剣に圧倒されて投げることができません。

将軍様まで込みで総出での大乱闘ですが、
ここは十兵衛による十兵衛のための見せ場ですから(爆)
はぅ~ここは愛でましょう(´▽`*)

それにしても、第二東映時代の山城さんはとことん二枚目路線で、
品行方正な好青年な風情満タン!なんですけど、
私は基本後年のエロおやじ風なのしか知らなかったから今でも違和感感じるんだよねぇ
(笑・白馬童子の映画見た時ゃビックリしましたぜ)

多三郎は、柳生の剣にはかなわないと知りますが、
倒すことはできずとも、武芸帳を盗むことに心血を注ぐことを決心して去ります。

近衛十四郎さんと品川隆二さんが初めて一緒になった映画ってどれなんでしょうね?
この映画じゃないようなんですよね。
前年の右太衛門御大主演の「天保六花撰 地獄の花道」ですかねぇ?


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テーマ:時代劇
ジャンル:テレビ・ラジオ
 映画「喧嘩笠」(1958年・東映)
2011年05月07日 (土) | 編集 |
橋蔵さん主演の映画ですよ(・▽・)
しかし、何だろうこの既視感は?(それは後ほど)
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(あらすじ)
東映のMovieCircusあたりをご参考下さいませ^^;→こちら

(キャスト)
大川橋蔵 (大前田栄次郎)
月形龍之介 (大前田栄五郎)
有馬宏治 (陣場の嘉助)
浜田伸一 (清吉)
堺駿二 (半次)
薄田研二 (海老屋甚八)
大川恵子 (お喜代)
赤木春恵 (お米)
杉狂児 (ぬけ六)
雪代敬子 (朝駒太夫)
神楽坂浮子 (お千賀)
霧島八千代 (お鶴)
五条恵子 (お晴)
東竜子 (お杉)
梅沢昇 (朝吉)
梅村直次郎 (勘兵衛)
阿部九洲男 (武居のども安)
仁礼功太郎 (栃進)
進藤英太郎 (黒駒の勝蔵)
高島淳子 (おきぬ)
立松晃 (関東綱五郎)
加賀邦男 (法印大五郎)
徳大寺伸 (桶屋の鬼吉)
石井一雄 (増川仙右ヱ門)
岸井明 (相撲常)
水島道太郎 (森の石松)
大友柳太朗 (清水の次郎長) ほか
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(感想等)

監督はマキノ雅弘。
1958年というと、橋蔵さんも油がのりまくってる時期ですよね(´▽`*)
肩の力を抜いて、最初から最後までお気楽に見られる娯楽時代劇です。
正義感から侍とやっちまう栄次郎ですが、父の栄五郎からほとぼりが冷めるまで海老屋甚八の元に行けと言われ旅に出ます
(その栄五郎に月形さん。海老屋の薄田さんといい悪役もやる方が親分をやると、度量のでかさが内側から出てかっこいい!栄五郎の月形さんは、息子のかわりに牢に入りますが、牢に寝具等一式入れてもらって、大友さん演じる次郎長が訪ねてきても牢で悠々ww)

「惚れてもいいぜ(ニヤリ)」と栄五郎に言われていた海老屋の娘のお喜代に栄次郎は出会いますが、
ツンデレはどっちなんだ!!(笑)というくらい素直に好きと言えない
(どっちかというと栄次郎の方が素直じゃないな)

この感想文の冒頭で「既視感」と書きましたが、
なぁ~んかどっかで見たなぁというのが二か所あったんですよ。
それはほどなく判明したんですけどね。

★その1
本作品の2年後の黒川弥太郎さん主演の「次郎長血笑記 秋葉の対決」にて、
阿部九洲男さんがが再び<ども安>を演じている。
吃音ありの話し方まで同じ。

★その2
栄次郎こと橋蔵さんがひょっとこ踊り・・・・。
この映画の8年後「旗本やくざ」(1966年)で見たばかりぢゃ(笑)。
ひょっとこ踊りの違いもご堪能下さい(爆)

次郎長一家は栄太郎を陰ながら助けますが、次郎長役の大友さんも華をそえてますけど、
私的にお気に入りは森の石松役の水島道太郎さん。
栄太郎を石松が助ける場面がありますけれども、
明るく飄々としていて、栄太郎からバカと言われても「バカは生まれつきだ」とかわす面白さ。
調べると水島道太郎さんて、戦前からのスターさんだったのですね。
(こんな主演映画もあるしっ!→つべ
東映以外のは更に昔のが多いし、東映のは後年のヤクザ映画なんで私が見ている範囲で接点が殆どなかったので申し訳ない^^;
いい役者さんは脇でも光るのね。

今回の橋蔵さん演じる栄次郎は、若造ゆえの生意気さが際立ってる(笑)ので、
主役ゆえの美味しさというよりも、逆に若気の至りの言動が目立ちまくりで
最初のお父ちゃんに諭されてフォローされるとこから、スリに対して警戒心を怠ってスラれる所、
海老屋から当座のと渡されたお金を易々と使っちゃう所、お喜代に対しても上から目線(笑)、
石松に対しても最初っから生意気発言、次郎長にもわがまま発言等、
「青二才のくせにぃぃ~!」という感情が・・・・(大笑)。
結果的に栄次郎は周囲の人々にフォローされまくりなんですよね、最後まで。
最後の海老屋の仇討にしても、次郎長一家がいてこそ。
次郎長が罰せられないようにお喜代と向かったのはナイスですけれども、
海老屋が殺された時に、博打にうつつを抜かしてたこととか、笑えない^^;
大前田の一家の坊ちゃんゆえの世間知らずっぷりには、
これだと逆に周囲の登場人物の方に感情移入をしてしまうのではなかろうか?^^;(あはははは)。

私は正直、今回は美味しい役どころには見えなかったですねぇ。
(橋蔵さんファンですが、何でも手放しで良いとは言えないくちなもんで申し訳ない)。
悪役も多い月形さんや薄田さんが善人を演じた時の安定感や、大友さんの出すぎない華々しさ、
ザ・今回の悪役'sの進藤さんや九洲男さんを安心して見られる心地よさとか、
当時のお正月映画ならではの半オールスター映画と見た方がいいんではないですかね?
(お喜代の大川恵子さんや、朝駒太夫役の雪代敬子さんなどきれいどころも拝めますし・笑)

別な見方をすると、そんな若造のある種のええかっこしぃのダメ男な雰囲気の橋蔵さんを堪能できます(にやり・それはそれで嫌ではない。生意気故にほっとけない可愛さもありますしね)。
最後は大立ち回りで華々しいですが、周囲に散々助けてもらったうえでの栄次郎なので、
栄次郎を助けてくれた大人達のかっちょ良さを引き立たせていると言っても過言ではない。

この映画見ていて思ったのだけど、マキノ監督はどういう意図でこの映画を作ったのかしらねぇ。
主役より周囲がかっちょ良く見えるなんて!

映画としては、単純な娯楽映画なので、笑ってスターを愛でるのがよろしかと思います^^

テーマ:時代劇
ジャンル:テレビ・ラジオ
 川口松太郎さん。
2011年05月05日 (木) | 編集 |
先日、故・高峰秀子さんのエッセイ「台所のオーケストラ」という作品をたまたま手に取ったら面白かった。
歯に衣着せぬスパッとした物言いといい、それでいて温かみのある言葉の数々といい、ユーモアもあって高峰さんの文章はかなり好みです。
また、これが美味しそうな文章と共にレシピ満載でどれも作りたくなるんだわ(笑)
(レシピは材料は書いてあっても、分量の記載は無いので目分量で作れる人向けですよん)
早速「変わり梅干し」を作ってみたけど、単純ながらもご飯のお供にうまうまでした♪
どれも簡単美味しいものばかりっぽそうなので、他のも試してみたいです。


↑の本で高峰さんの本をもっと読みたくなったので、
先日文春文庫から出ている高峰さんのご著書を大人買いしてきました。

その中の一冊が「人情話 松太郎」という本。
小説家・劇作家・はたまた映画の脚本などを手掛けた川口松太郎さんを、高峰さんがインタビューしたという本です。
うひょー!豪華っ!
川口さんといえば私にとっちゃ「愛染かつら」よりも何といっても「新吾十番勝負」の原作者。
最近、私のトラウマ時代劇(爆)の「女人武蔵」の原作者とも知りました。
(テレビ時代劇があまりに破天荒で凄すぎたんで、原作も是非読んでみたいものです。トラウマ時代劇なんだけど・・・・何かもう一度見てみたいような(笑)時専さんよろしくです!)
大女優の三益愛子さんの夫でもあり、また川口浩さんの父上でもあります。

「新吾十番勝負」といい「女人武蔵」といい
「何か(いろんな意味で)すごいな( ̄Д ̄;)」という印象なので、どんな方かと思ったら、
ご本人は思ったより飄々としていらっしゃるような印象を本の中でうけました。
苦労している分、達観している部分もあるのかな?
(でも、子供時代や世に出るまではともかくとして、奥さんの他に女性が数人とかはご自分が・・・・げふんげふん(笑))
高峰さんの、川口さんへの尊敬の念がこもった口調から愛のあるツッコミまでテンポが良くて、堅苦しさは全くありません。
なんのかんのいっても三益愛子さんのことがすっごく好きだったみたいですね、川口さん。
亡くなった三益さんのことを話す川口さんの寂しさが文章からも伝わってくるようでした。
インタビューは川口さんが三益愛子さんが亡くなってから後なので、本当に最晩年くらいに行われたのかな。
するっと読めるし薄い本なので、一日寝る前にでも完読できます。




テーマ:時代劇
ジャンル:テレビ・ラジオ