映画「人形佐七捕物帖 腰元刺青死美人」(1958年・新東宝)
2014年11月24日 (月) | 編集 |
人形佐七捕物帖腰元刺青死美人

(あらすじ)※chNECOより
横溝正史の探偵小説の中で、金田一耕助シリーズと双璧を成す傑作『人形佐七捕物帖』を映画化した人気作(シリーズ第5作)。
人形のような色男・人形佐七親分が難事件に挑み、見事に解決していくというストーリーで、若山富三郎の初めての当たり役としても知られている。
江戸城攻略秘図の存在を嗅ぎつけられた高山藩大殿は、秘図の隠し場所を後世に伝えるため、4人の美しい腰元の背中に判じ文字を彫り付けた。その後、その腰元たちが次々と惨殺されるという事件が起こり…。

(キャスト)
人形佐七:若山富三郎
宮部三十郎:中山昭二
奥村主膳:沼田曜一
内海新之丞:天知茂
お蝶:日比野恵子
お滝:山村邦子
お雪:玉井千鶴子
お露:瀬戸麗子
辰:小高まさる
豆:水原爆



山田達雄監督

(感想等)
謎の秘密の彫り物を腰元4人の背中にさせる高山藩の殿
彫師・お蝶にさせたら、その秘密ばれないようにお蝶は藩の者に斬られたんだけど
新之丞に助けられます(天知さん~♪髪はむしりだ。)
お蝶はお滝とは見知りらしいけど、お滝と新之丞が話してる場面色っぽいな。

新之丞は、町人の出雲屋ところに居候している浪人で、
娘のお露の婿にと言われている。

お蝶が気がついたが、自分が誰だか分からない様子。
お滝がお蝶に彫ってもらった自分の刺青を見せても分からない。

下っ引きの辰と豆が、「宮さま」と言われている侍を調べるが、
その宮さまが入っていった料亭で殺人事件が起こる。
お雪という芸者が殺されていたが、彼女の背には「八百屋お七」の刺青が(例の元腰元の一人か)

下っぴきの辰と豆が血相を抱えて佐七に知らせに行くも、
俺も宮さまとかいう人だと思う。
そろそろお前たちも独り立ちする時期だと、佐七は二人にまかせる。

お雪の遺体を前に芸者衆が線香をあげて弔いをしていると、
鬼の面の男が乱入してお雪の遺体を浚っていった。
これは辰や豆の手には負えまいと佐七が乗り出す。

お滝さん、お露に嫉妬でぷりぷりしてますが、
新之丞はお前一人だと言い含める。
依然としてお蝶の記憶は戻っていない。

お蝶が4か月前に高山藩下屋敷に行ったっきり戻ってないという情報をつかむ佐七。
お蝶の弟子は高山藩に問い合わせるもけんもほろろだったという。
そこで辰と豆が急に的屋のお静が高山藩の腰元してたな~と思いだし、
なんでそんなこと早くいわねぇ!!と佐七に怒鳴られる(笑)。

・・・・時既に遅し。
お静は宮さまに連れだされた後で、
見つけた時には小舟にうつぶせに倒れて殺されていた。
刺青は「閻魔大王」

高山藩の門番かなんかでしょか?
佐七は以前賭場で世話になったオレだと男に酒をおごりつつ、
腰元の情報を少しつかむも、刃物が飛んできて男が死んだ。
呑み屋を出たところで覆面の侍衆に因縁をつけられるが、
からくも撃退する。

出雲屋のお露さんは、番頭の清吉と好き合ってるのか~。
では主人推しの新之丞の件は?
またお露も刺青のある腰元の一人だった。
そのお露に対し、刺青を見せよという南町奉行と名乗る男が現れる。
戸惑う出雲屋父娘に新之丞は
「まことに南町奉行か?宮さまという者ではないのか?」と言われ、
男は苦虫を噛みつぶし、去る。
追う新之丞と、それまた後を追う佐七たち。

新之丞と男が刀を交えて一触即発になるも、
佐七たちが追いついて男を見失った。

お露によると、殿の命令で合わせ鏡を使っても背中の刺青を見てはならぬので、
自分でも知らないという。
最後の一人のお町の行方はわからない。

お露が入浴中に、男が忍んできた。
びっくりして気絶するお露(佐七~何やってんだ^^;)
佐七や新之丞が追い、男の覆面がとれると・・・・・宮さまだ!!
が犯人は自分じゃないといい、
「人形佐七とあろうものが見当違いだ!!」と叫ぶ。
そして相手は手裏剣や爆薬を投げ逃げ切った(忍び??)

やはり相手は伊賀もののよう。
お露は新之丞が嫌いなようで、新之丞との婚礼推しの父親と意思の相違があるようで。
しかし、佐七が聴きこみの中で新之丞に対して「ん?」と思うところあり。
お露の刺青は「助六」だった。

あれだけのことをお滝に言っておきながら、
結局は大店の娘をとってお滝捨てるんか?新之丞~!!
酔ったお滝が呑み屋からの帰り道、襲われた。
悲鳴を聞いて佐七がかけよると、お滝の背に彫り物が・・・・
「お蝶さんは私の家に・・・・・」
そばには手裏剣。佐七たちの背後にうかがうように面をつけた男が潜んでいたが去り、
佐七は気づかず。
そしてその面の男がお蝶を佐七たちより先に連れ去った。
後ろ姿を見つけた佐七たちが後をつけると、藪の中のあばら家に。
なんと、男の正体はお蝶の弟子の勝市(高村洋三さん)であった。
で、盗まれたお雪の死体も出てきたのだが、
勝市はお蝶が彫った刺青を見たかっただけだという(それは職人気質なのか?^^;)

正気に戻ったお蝶が、勝市が犯人とは佐七も信じていないが確たる証拠も無いということで、
お蝶は大名屋敷であったことを話しだす。
そして、最後のお町の刺青は「梅若丸」と判明。

謎は解けたあぁぁぁ!!佐七の推理っ!
それぞれの接点は江戸の地名(閻魔大王は四谷大木戸に閻魔様がいるよ(・▽・))。
江戸の地図から交差する場所は<上野>。
上野といえば寛永寺だ。

お町の行方も分かる。
品川の上総屋に今日嫁入りするという。
さぁ。出動だ。

お町の婚礼に招かれたお露(父や新之丞と一緒)。
その婚礼の場に忍びこんでくる輩あり(宮さま?)
婚礼の席で、花嫁が杯に口をつけようとすると・・・匕首が飛んできた。
咄嗟に払ったのは・・・・何と花嫁変装の佐七!(笑・どーりで手がごついと思ったら)
犯人は逃げた。

上野寛永寺。
そこの石の下にあるものを取り出すは・・・・宮さまだ。
が、同時に現れたるは新之丞。
二人斬りあいになり、新之丞が奪うと、今度は高山藩の者たちが現れる。
が、本物は佐七が既に入手しており、しかもそれは
「江戸城攻略地図」という物騒なものであった(おいおいおいおい)

高山藩家老・奥村主膳は殿を諌めたりしたのだが、
その間に殿は無くなり、腰元の娘たちに悲劇が。
すべては私の責任、高山藩のためにその秘図面を返して欲しいと、
自ら切腹して態度を示した(なんと、家老は苦労人であったか・・・・)

その衝撃でうっかり焚火の中に図面を落としてしまう佐七
(何で都合よくそこに・・・・笑。しかし佐七のうっかりさんはワザとやね?)
宮さまの正体は公儀隠密でした(だから挙動不審な態度だったのね)。
身をもっての家老の態度に、宮部も件を水に流すことに。

宮部「佐七、美しい人の心は良いのぅ」
(・・・・自死した人を前にまったりと言うセリフか!?・笑)

・・・・となると新之丞は?

新之丞は、大店の娘のお露と結婚したかったが、お滝が邪魔になった。
折も折、刺青娘の騒動があり宮さまが浮上していたため、
それに乗じて(刺青のある)お滝を殺害し、お雪らも手にかけたというのだ。
しかも、宝のありかも偶然知って欲の出た新之丞はお町をも手にかけようとしたのだ。
(お露には全く手を出さなかったのはそういうことだったのねん)。

新之丞はつかまり、かくして平和が戻ったのでした。
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<五大捕物帳>(残りは「銭形平次」「半七」「右門」「若さま侍」)の一つの人形佐七です。
テレビでも映画でもつくられているそうですが、
一番多いのがこの若山富三郎さんの映画で、
後の東映時代も含めて11本?だか作られています(当たり役ですかね?)

人形佐七の人形とは、人形のような男前ということで、
色男以外はやっちゃいけない役(笑)。
白塗りの若山さん、めっちゃ男前で煙管姿も色っぽかったなぁ♪
(言い方変だけど、俗に言う線の細い男前じゃなくて男らしい男前)
任侠もので大ヒット出す以前は不遇が多かったそうだけど、みんな見る目ないわ。

なんとな~くおどろおどろしぃのは新東宝だからか?
出没状況がなんかおかしい(笑)天知さん、お露に嫌いと言われてたり、
色々フラグ立ってたんで怪しいなぁ~と割と初期段階から感じてたらやっぱり。
悪役だけど、今回はそんなに強そうな感じの悪役ではなかったかな?(小物的悪役)。
でも、チラッチラッと見せる仕草が若山さんとまた違って色っぽい*^^*

一時間ちょいなんだけど、結構面白かったのでシリーズの他の作品も見てみたいかな。
東映chでは放送したことありましたっけ?
新東宝版をNECOで見てみたい。
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デジタルで絵を描くのはいいけど、ファイルサイズがこんなんでも結構あることに気づき、
今はまだいいけど、そのうち溜まってきたら外付けHDDあったほうがいいかもなぁ・・・
というかバックアップのために買っといた方がいいかな。
数年後にはまたPC買い換えるだろうしね。
しかし、クリスタってあの値段で機能沢山で凄いわー(全然使いこなせてないんで勉強しないと)。
今は機能に慣れるために描いてる状態。



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テーマ:時代劇映画
ジャンル:映画
 映画「水戸黄門漫遊記」(1969年・東宝)
2014年11月23日 (日) | 編集 |
水戸黄門漫遊記

(あらすじ等)※時代劇専門chより
隠居していた水戸光圀(森繁久彌)は、助さん(宝田明)と格さん(高島忠夫)をお供に、東海道を西への旅に出る。
箱根では関所役人を懲らしめるが、三島では女郎遊びに失敗、大井川では賭場でスッカラカンに……。

(感想等)
今回はCLIP STUDIO PAINT(お絵かきソフト)で試運転で描いてみたのですが、
とりあえずアナログ下書きを取り込んで使うとか、市販のフリー素材を取り込んで素材として使うことができるのも
今回の絵で確認できたのでとりあえずひと段落←超初心者
アナログ人間なんでデジタルでペン走らせるのがまだ苦手なのですが、
筆圧調整したらちょっとやり易くなったので、これからも遊びながら慣れていくぞと。
紙が増えずにPC上でできることとか、やっぱり色塗りはデジ絵の方が楽ですわ。

森繁さんの黄門さまは初めて見たのですが、
完全に喜劇で、終始笑いっぱなしの本作でした。

絵にある関所の件も笑えるのですが(助さんが黄門さまというのを役人に告げている時に、
黄門さまは卵食べきって殻のゴミ掃ってる姿とか芸細かい)
この後、そのせいで代官にまで水戸の御老公だというのが筒抜けでやむをえず接待を受けるのですが、
代官の目を盗んで塀を乗り越えて(!!!)助さん&格さんと遊郭へ行ったり、
やりたい放題です(笑)。

立派な黄門さまの天神髭があることが黄門さまたる目印になってしまっているので、
こともあろうに黄門さま、髭を剃ってしまいます。
で、そのせいで商人で、たまたま同じような髭を持っていた海苔屋平兵衛(三木のり平さん)
が黄門さまと間違われることに。
(平兵衛に同行したコント55号のやりとりもオカシイ・笑)

で、本物の黄門さま一行は冷遇され、平兵衛らが豪華接待を遊郭で受けることに
(平兵衛はカタブツかと思いきや、最後は調子にのってドンチャン♪)
本物の黄門さまたちは、今度は酷い接待を受けて逃げ出します。

島田宿では天候でなかなか船が出ず、旅籠も木賃宿もいっぱい。
で、世間知らずの御一行は・・・というか助さん格さんは怪しいと気づいたが、
止めても黄門さまは言う事を聞かず
いい場所がある言う男の言葉に丸めこまれ・・・・

ついたところは賭場(嗚呼・・・やっぱり・笑)
で、調子良く稼げたもんだから黄門さますっかりご満悦。
ところが主のお万(草笛光子さん)に鼻の下をのばし、
二人っきりの真剣勝負を持ちかけられて・・・・
しかもお万の色気に当てられて、調子のってぽーっとして色々かけちゃって
(御前は天の邪鬼だから止めれば止めるほどダメだという格さんや、
女との勝負に弱いとかいう助さん・・・・わかってるなw)


・・・・・見事スッテンテンに(・▽・)ノ

で、路銀がなくなったんで、助格は身分明かして用立てましょうと言うも、
こともあろうに黄門さま、今度は

川越え人足をやって金稼ごう!!という(助さん&格さん振り回されっぱなし!)

しかし、またあの海苔屋一行がニセ黄門一行を演じたせいで、
臨時人足雇いがパァに。

途方にくれていると、最初のお茶屋で出会った たか(池内淳子さん)が現れ、
お万のいかさま博打を見破り服とお金を取り返してくれたというではないですか。
(おたかさん、ただ者ではないな!)
おたかの優しさに、三人ともぽ~っとしちゃって、
三人でオレがオレがともめた末に彼女を肩車して川に入るも・・・・・ポチャ~ン!^^;;
そして着物を乾かしているすきに、彼女はまたいなくなりました。


次は長生村というところに寄り道したいという黄門さま。
「猛烈丸(もうれつがん)」という村の特産の妙薬を手に入れたいという(嫌な予感・笑)
なんでも不老長寿・精力増進で、黄門さまイチの旅の目的だという
(この好色じじいw)

ところが、またもやニセ黄門一行が役人を引き連れて先にやってきて、
薬が売り切れたというではないですか!!

残念無念で旅籠に泊ったら、今度は町の大親分から夜伽の来いと迫られている
旅の太夫一行を助けることに(黄門さま、何にでも首つっこむ!)
助さん格さんが黄門さまの許しで夜の街にいっちゃってる中、
ひらりひらりと敵をかわした最初はいいが、囲炉裏の自在鈎にぶら~んとぶら下がったところ、
コント55号のニセ黄門の子分に突き飛ばされて井戸に!!( ̄□ ̄;)!!!

自力で井戸から這い上がり、
もどってきた助さん格さんに引き上げられたはいいが、

「一堂静まれ~い!!」と出てきたニセ黄門こと海苔屋のひと声で大親分一行退散。
黄門さまの存在の力、オソルベシ。
そして本物の黄門さま、手柄を盗られてしまう(T▽T)
・・・・が、ニセ黄門が入手して落とした猛烈丸を手に入れた一行。

山越えは夜は狐が出て化かされるから今日はやめた方がというお茶屋の娘の忠告を聞かず、
さぁ行こう!と猛烈丸を飲んだ三人。
飲むと妙な気分になり、ハイになって歩き出す。

尾張国の国境の辻堂にたどりついた一行。
薬のせいか?眠気に負けてお堂で倒れこむように寝てしまいます。

黄門さまが女の声をかけられて目を覚ますと、そこにはおたかが。
誘うようなおたかの誘惑に、温泉付き旅籠に二人行く(ん??)
温泉でいい気分になり、おたかがお背中流しましょうとやってくると思ったら・・・・

何と夢オチ!?!?(やっぱりな・笑)
肥溜の中に埋まってる黄門さま。

・・・・と思ったらさらに夢だった(爆)。
助さん格さんに起こされてハッとした黄門さま。
しかし、表で声が。
なんと、尾張藩の輝千代君を廃嫡し、妾腹の弟・竹丸君をたてようという陰謀の企みの声を聞いてしまった。
家老の黒川外記(平田昭彦さん)が首謀者だ。
黄門さまは助さんと格さんにニセ黄門を守るよう指示(外記は黄門が企みを阻止せんと動いていると思っている)
自分は直接輝千代君に会いに行く。
輝千代君役は子供の頃の十八代目勘三郎さんなのだけど、ほんと面差しが子供から大人まで変わってらっしゃらなかったのだなぁ^^
会えば光圀か分かるという黄門さまだったが・・・・

輝千代「知らんぞこんなジジイ」( ̄Д ̄;;;)!!!!

かくして助さん・格さんと共に名を騙ったと牢に閉じ込められる。
が、忍んできた黒装束の者に助けられる。
(やっぱりただ者じゃないと思ったら、忍びだったのねー!)

輝千代君の鷹狩の日。
外記らが暗殺しようと待ちかまえる中、助さん・格さんの助太刀カッコイイ!!
黄門さま、地蔵に化けて笑かしてくれるぅ~♪(笑)

外記の刀が迫り黄門さま危うし!!
しかし、忍びが渡してくれた短筒が!!!
(「お地蔵さん、アッパレアッパレ♪」て輝千代君(爆)
良かったよな・・・・やっと叔父と認識してもらえて^^;;)

そもそも、助さん格さんの嫁探しも兼ねてましたっけ。
またおたかさんも合流して(三人だけじゃ心配なんでしょうなww)
助さんと格さんは二人のどちらが彼女に相応しいか御老公に迫ります。
黄門さま、ワシが決めることではない彼女が決めることだと、
ワシが彼女の胸の内を聞いてやると
二人に先に行かせますが・・・・

「二人(助さん、格さん)はワシに気をきかせて先に行ったんじゃ」(え?w)

しかし、彼女の香り・・・・牢で助けてもらった者がまとっていた香り・・・・
ハッとする黄門さま。
彼女から逃げるように先を行ったのでした。

そう、おたかは公儀隠密でした。
道の向こうからニセ黄門の海苔屋が一人でスッテンテンのフラフラで歩いてくる。
彼を救助してジャンケンに負けた格さんが海苔屋を背負う横を、
おたかの乗った駕篭が通り過ぎていくのでした。


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スケベじじぃな黄門さまだけど、
なんか洒落がきいていて楽しい時代劇でした^^
芸達者な三木のり平さんや
コント55号、最初の関所役人がてんやわんやでしょうか?
笑いのプロも出演。
池内さんや草笛さんなどが花を添え(花は美しいだけじゃなく強い!)、
終始笑いがこみあげるような内容でした。
ちょっと好色でブラックな黄門さまもたまにはいいよね(笑)




テーマ:時代劇映画
ジャンル:映画
 映画「雪之丞変化 総集篇」(林長二郎版・1935年<昭和10年>)
2014年04月07日 (月) | 編集 |
(あらすじ)※chNECOより
林長二郎と名乗っていた頃の長谷川一夫が、歌舞伎の女形・雪之丞とその母親、やくざ者の三役を演じ分け、その人気を決定的なものにした作品。
長崎奉行たちの陰謀により両親を殺された長崎の大問屋の一人息子は、旅回りの歌舞伎一座の女形・雪之丞となり、両親の仇討の機会を狙う。

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やっとchNECOを通じてこの作品を観ることができましたよ(・▽・)
残念ながら本来は三部作であるところ現存するのはこの「総集篇」だけらしいので、
全体を観ることができないのは惜しいところではありますが、
色々と「雪之丞変化」もの(後年の長谷川一夫さんの1963年版、大川橋蔵さん版、東千代之介さん版、
美空ひばりさん版、あとはテレビのタッキー版)を観てきて、
これを観てないのは片手落ちと思っていたので嬉しかったです。
(あとは1939年の阪東好太郎さん版「雪之丞変化 闇太郎懺」を観ることができたら映画完全制覇なのだけど、
これは残ってないかなぁ・・・?
テレビは美輪明宏の連続ものを観ることができたら完遂できる?)

やはり「総集篇」だけあって、ダイジェスト感は否めないのですが、
それを補ってあまりある雰囲気の良さにはホレボレしましたわ(´▽`*)
今まで時代劇映画を観ていると、戦前と戦後では雰囲気がまるっきり違いますよね。
女性の髪形と化粧、着物の着付け方なんか特に。
それを踏まえて観るとまた面白いです。


ラスボスたる土部役の高堂国典さんは、今まで観たどの土部よりも腹に何か飼ってそうな、
かなり食えない奴に見えました(またこの土部、スキンヘッドなんですよね・笑)
一方で浪路が家出した時、
「破滅だ!あ~何もかも破滅だっ!」とブチ切れるところとか結構感情豊か(わはは)


また伏見直江さんのお初ときたら、どのお初よりもすれっからし度が高いというか、
はっきりいって言葉遣いも身のこなしも一番下品。
雪之丞との初対面場面が、雪之丞が土部に招かれた先の庭でなんですけど(お初が泥棒に入った)
このお初の存在で更に雪之丞が美しく見えるってどうよ!!(笑)。

しっかし、ダイジェスト版とはいえ林長二郎(後の長谷川一夫さん)の女っぷりたるや見事ですね。
今まで1963年版(DVDでこちらは発売してます)しか知らなかったので、
ちょっとした場面での仕草がたおやかだったり、艶っぽかったり、
丁度雪之丞適齢期な年齢で演じられただけあって、素晴らしいです。
例えば女形もそうだけど、それよりも土部のところから帰ってきて、
無念の気持ちを菊之丞(嵐徳三郎さん)にぶつけている時の後ろ姿とか、
全身で女性にしか見えないのですよ。
長谷川一夫さんの仕草って、後年の作品を観ているとちょっと私個人は甘ったるすぎに感じる時もあったのですが、
なるほどなぁ~この女っぷりは凄いわ!と感嘆です。

それにしても浪路と雪之丞の初対面場面が無い^^;

お初の性格悪度もこの映画はっきりしてるなぁ。
雪之丞監禁の一連の場面でのキ○ガイ一歩手前の言動たるや恐ろしい。
(けらけら笑ってるとこなんざもう^^;)

この版での廣海屋と長崎屋の顛末は、
例の廣海屋が雪之丞の策略とも知らず乗っかって米を抜け駆けして売って大儲けしたことで、
恨みの長崎屋が乗り込んでくるんですな。
その場面では二階から下に突き落とされて長崎屋がくそぅ今に見ておれ!状態となるのですが、
直後、廣海屋の店に火ぃつけて復讐。
最期は芝居小屋の奈落の底で、怖い顔の舞台衣装姿の雪之丞が(陥れた)松浦屋に見えた廣海屋と長崎屋が、
お前が悪いと互いに首を絞めてご臨終。


ああ・・・・このダイジェスト、浪路ないがしろにしすぎ!
ほとんど顔だしがなく(物語に絡んでいるところバッサリカットされたと思われ)
気がついたらナレーションで門倉によって瀕死だし(とほほ)。

東千代之介さん版だけ<箱から浪路の死体>な場面を観たのですが、
そうか・・・・本来これが正しいのか。
この版でその場面出てきましたよ。
でも、この版のいいところは浪路が亡くなった経緯を闇太郎から土部は聞くのですが、
こんな野郎(土部)にもまだ人間味があったのかと。
娘の最期をちゃんと聞いているんだよね。

お初は、とことん根性悪。
恋破れたりで憎さ100%、雪之丞の舞台ぶちこわし作戦
代官の濱川らに、雪之丞の正体バラしてんだよね。
でも、邪魔しようとするんだけど闇太郎に筒抜けだった(笑)
で、作戦が動いてないんでお初が「?」と芝居小屋の中を歩き回ると・・・・
濱川と横山の死体(本来は土部や廣海屋や長崎屋の他にこの二人も雪之丞の仇らしい)。
それを見てヒィ!となるお初。手にはひっこぬいた刃物。
そんなお初を取り囲む捕方(え!!最後の最後までお初って悪役なのか!!)

闇太郎の手引きによって、浪路のお弔いに土部の屋敷に向かった雪之丞。
土部に通されるも、その部屋はからくりの吊り天井で、
天井が落ちてくるぅぅぅぅう!
と思ったら、止まって土部が。
ここのやりとりと、土部の最期がちとあっけないというか、い・・・・いいんかこれ?^^;
それとも、もっとやりとりあったのかなぁ・・・・
見れば見るほどもどかしいダイジェスト版。

芝居場面は全部の版見てもこれ素晴らしい。
けど、少ないんだよね^^;ぶった切りにされてるんだろうなぁこういうところも。

全部見たかったなぁ!という思いが見るほどに強くなりましたが、
「雪之丞変化」の初代映画だけあって、素晴らしかったですよ!
「雪之丞変化」を観るならばこれは見ておくべきかな。
闇太郎も林長二郎さんが演じてますが、キリリとした男前でしたよ^^

テーマ:時代劇映画
ジャンル:映画
 映画「人斬伊太郎」(1930年・マキノ御室撮影所)
2013年06月16日 (日) | 編集 |
おひさしぶりでございます。
暑い日が続きますが皆さまいかがお過ごしでしょうか?

衛星劇場で放送された「人斬伊太郎」を見ましたよ。
無声映画です。

(あらすじ)※衛星劇場より

名草の伊太郎は上州人。『人斬り』と異名をとるほどの悪人である。
赤城山麓の大間々で一人の武士を切り捨てた伊太郎は、その息子一太郎に敵として狙われる。
伊太郎は、一時その身を弥太五郎源七の家へあずけたのだが・・・。
「所謂悪人、とされているものの中にも、往々にして、善人以上の善人がいる」と述べるのは、原作者長谷川伸であるが、残念ながら喪失・逸失・滅失により現在残されている僅かなフィルムから、伊太郎という人物を理解するのは甚だ困難であると言えよう―。
とは言え、阪妻とよく似た主演の谷崎十郎の繰り広げる凄絶な乱闘場面が残っている貴重な作品。

(キャスト)
谷崎十郎 大林梅子 阪東三右衛門 松浦築枝 東條猛 マキノ潔 金子新

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(感想等)
まず、谷崎十郎さんてどなた?と判らなかったのでそこから^^;
ほほーアメリカ生まれの帰国子女(6歳の時に日本へ)ですか。
戦前のスターさんなのね。
へ?蜷川実花が曾孫?マジか・・・・

1925年に役者をはじめ、1933年に引退しているので、後半の活動期の作品なのね。

中身がかなーり散逸している作品なので、
見ても経過が分からない作品なのですが、
(11分しかない・・・・)
ちと色々あって侍を斬ってしまった伊太郎(谷崎さん)。
それで恨みをかって追われているようにも見えます。
(衛星劇場のあらすじにもあるけど、ほんと阪妻さんみたいに目に力がある役者さんだなぁ)


吉弥という女が男と心中しようとしていた時に、
伊太郎が女をくどくて・・・・どういうシチュエーション?(わからないのがツライ・・・)
結局吉弥はそのまま心中してしまうのですが・・・・

酌婦の秋は伊太郎に惚れているのかしら。
彼女のいる所と、伊太郎のところに捕方が。
捕方は伊太郎のことを彼女から聞きだそうとしたのか分からないけれども、
彼女を捕まえようと厳しく追いたてます。

が!、秋も手に持った三味線をぶんっ!と振ったりしながら逃げます。
(何故か短筒がっ!!なぜww秋姐さんかっけー!)
伊太郎が捕方や侍に追われたのは、やはり序盤の侍を斬ってしまった件のようです。
捕方が伊太郎に投げつけてる白煙が上がってるのは乾いた砂かなんかかしら?

捕らわれそうになり、秋は伊太郎に短筒を投げ渡します。
刀を持って応戦しつつも満身創痍の伊太郎。
しかし、短筒を持って周囲を威嚇します。
道をあけろという伊太郎に、役人たちはお秋を人質に。

秋は言います。自分はどうなってもいいから、早く逃げて。
ただお秋と言う女が命をかけて惚れぬいたということを・・・と、
伊太郎を救いたいその心だけで彼女は身を呈したのです。

直後秋は斬られてしまいます。
それを見て憤怒の伊太郎。
ひとしきり刀を振り回し、お秋にかけより詫びます。
惚れなおしたとも・・・・
その言葉をきいて嬉しく思った秋ですが、絶命。


何の罪もない秋を何故斬った!と怒りの伊太郎。
そして、役人どもの手にかかるのを是(ぜ)とせず、
惚れた女と手をつないで逝くことを伊太郎は選びました。
最期まで威勢の良い啖呵を切って対峙した伊太郎。
役人も、悪いやつだがこのまま逝かせてやろうということに。
そして、自ら命を絶ち、秋を抱きしめ果てた伊太郎でした。

話の筋は分かりにくいというか、経過がさっぱりわからん!なのですが、
伊太郎の立ち回りはなかなか見ごたえあります。
綺麗な立ち回りではなく、切羽詰まってなりふり構わず刀振り回し、
相手を威嚇したりなんで格好良いというわけではないのですが、
ひきつけられますよ。

残っていた最後の数分が一番の見どころかなぁ。
戦前スターさんの目力は(目張りもガッツリですがw)それはそれは素晴らしい。
谷崎さんの目も、ギンっ!とにらみのきいた漢な目でございました。
伊太郎は悪いヤツという設定のようですが、
谷崎さんから出る雰囲気は、ワルなんだけど、一種偽悪的にも見える伊太郎でした。
そんな自らワル街道で見せつけなくても良いのに・・・本当はそこまで悪いヤツではないのでしょ?と見える男でした。
それゆえに最期が哀しくも見えたのは思いこみすぎかしら?^^;


テーマ:時代劇映画
ジャンル:映画
 映画「月の出の決闘」(1947年・大映)
2013年04月29日 (月) | 編集 |
tsuki.jpg


丸根賛太郎監督作品で、阪東妻三郎さん主演の映画です(モノクロ)。
1947年つーとまだ終戦間も無いですよね。
ということはGHQによるチャンバラ映画禁止がまだ解除されてないころです。
でも、結構刀抜いてるw(おせんとかが止めさせようとかしてるんですけどね)。

阪妻さんの魅力はこの映画でもいかんなく発揮されておりますのぅ^^
喧嘩稼業を生業としている浪人なんだけど、
百姓に博打を流行らせようとする側の意図で、
邪魔な大原幽学(青山杉作さん)を斬るよう命ぜられて勇んで行く天堂小彌太(阪妻さん)だったのですが、
丸腰の幽学は斬るなら斬れといい、また幽学を慕っている百姓達は幽学先生の味方になります。
何度も小彌太は幽学を斬ろうとし、
そのたびに刀を抜きますが、どうしても斬ることができない。

喧嘩稼業をやめて欲しいと思っていて、小彌太に恋心を抱くおせん(花井蘭子さん)は、
逆に失敗のたびに良かったと思い、
足を洗って自分と夫婦になって欲しいと思ってます。

そして幽学は、自分に向かってくるも斬らない小彌太を見て、
口では彼を「人間のクズ」と言いつつも、根はいい奴だと見抜いて脈ありと思い、
彼を訪ねてきて「友だちになろう」と言ってきます。

そんな幽学に対して小彌太は驚き、そして実は心の底では幽学に対して人物の立派さに気づいてましたが、
まぁそう簡単に素直になれるはずもありません。
しかし、戸惑う姿がかわゆいw

そんな中、百姓を博打漬けにしたがるやくざ&結託してる役人の策略もあって幽学センセ大ピンチっ!
それを知った小彌太は、
「俺のような人間のクズが人の為に尽くそうと思えば、命をかけなきゃならないんだ」と、
止めるおせんを振り切って幽学先生救出に駆けだします。


幽学先生「天堂、ようきてくれたの」
小彌太「大原、おめぇ本当にそう思ってくれるのかい?」


二人が心を通わせた瞬間です。

小彌太はやくざ&役人らとの喧嘩を「踊り」と称して、幽学先生や百姓たちの代わりにたたっ斬ることを言いだします。
その夜は綺麗な月の夜。
近くで小彌太が闘う横で、幽学や百姓たちは、小彌太の好意に報いるために、
あかるく踊ります。

そして、彼らに喧嘩の場面を決して覗くなと言った小彌太は、
敵と相対します

小彌太「なぁおい、この次事世に生まれてきた時にゃお互いにクズにならないように気をつけろよ。
分かったな。」

そして小彌太は踊りだします(戦闘開始!阪妻さんの啖呵がかっこえぇ!!)


月明りの下、小彌太は1対沢山の中斬りまくります。
百姓たちの踊りの場面と交互に映るのが、
まさに「踊り」のようで小気味よいです。
ここの場面の演出が素晴らしい。
「明」と「暗」の場面なのに、そして小彌太の最期と思われる場面なのに悲壮感を感じさせません。
(でも最期の最期で終わるんだけど、切なさの余韻がちょっぴりありまする)


衛星劇場で放送されたのを見ました。

阪妻さんが、ダメ男から義侠心を感じて幽学先生のために駆けだす男気あふれる男へと変わっていく様にぐぐっとひきつけられます。

ちょっと考えると、幽学先生はあくまで「刀は持たん」というスタンスで、
代わりに小彌太が死んでいくのがズルイとか思っちゃいそうなんですが(笑)、
それ言っちゃおしまいよということで。

阪妻さんの独特の歩き方、話し方はこの映画でも健在。
やっぱり素敵なのでした。
衛星劇場で放送された時、解説の大林監督はこの映画を阪妻さんの他の映画に比べて印象が弱いようなことをおっしゃってたけど、
ん~どうかな?
強烈な印象とかは無いんだけど、小彌太と幽学先生がちょっとずつ近づいていく様子とか、
それに連なる言葉の微妙なやりとりとか、
おせんの小彌太に対する複雑な気持ちとか、
何より小彌太が心の中でぐるぐるしながらも目覚めていく過程など、
良い意味で台詞が響いてくるし、私はそこまで弱いとは思わないなぁ。
その過程の魅力を阪妻さんの持つ魅力で充分に出ていると思いましたし。
個人的には好きだなと思う映画でしたよ。

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